花を一輪

重い荷物は持ちたくないよね

ましてや自分も背負っていれば

責める言葉が言えようか

疲れたあなたを知っているから


それでもわたしも限界で

背負った荷物に潰されそうで

ほんとは泣いてしまいたい

泣きべそ顔をさらしたい


だけどそうしてどうなるの

重さが二倍に増えるだけ


わたしの荷物を分けるには

あなたはあまりに脆すぎて

あなたの荷物も背負うには

わたしはあまりに弱すぎる


せめて自分の荷物ぐらい

この身で受けて持っていこう

それがどんなに重くとも


いつかあなたが振り向いて

わたしの姿が見えなくなったら

花を一輪手向けてください


涙ひと粒こぼしたあとで

忘れられてもかまわないから


花を一輪手向けてください

青く小さなあの花を

たったひとつの想い出に

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