澄んだ一滴

いつかわたしがサラサラと

小さく小さくほどけて消えても

日々は巡って繰り返す

ひとつの心が在ったことさえ

時に流され遥かへと


それでも人は紡ぎ続ける

時には血として

時には想いを

名前ではなく

形ではなく


それは

ひとつぶ の。


その絆は

言葉でなくとも

しずくとなって


無になり消えても

沁み込むだろう


知らない誰かの

その胸の内

深く深くに


小さな澄んだ一滴として

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