澄んだ一滴

いつかわたしがサラサラと

小さく小さくほどけて消えても

日々は巡って繰り返す

ひとつの心が在ったことさえ

時に流され遥かへと


それでも人は紡ぎ続ける

時には血として

時には想いを

名前ではなく

形ではなく


それは

ひとつぶ の。


その絆は

言葉でなくとも

しずくとなって


無になり消えても

沁み込むだろう


知らない誰かの

その胸の内

深く深くに


小さな澄んだ一滴として

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る