春霖(しゅんりん)

降り続く長雨のせいか体調が良くない


考えないといけない事は山積みなのに

身体がキツいと頭がまわってくれない


目の前のたった一つの事をするのも

シンドくて腰がなかなか上がらない


そんなこと言ったって

自分が考えて動き出していかないと

どうしようもないのはわかりきってて


まるで崖っぷちをよろけながら

何とか歩いている感じ


怖くて手足はガタガタ震えてるけど

だからってヤケになってもういいやと

手を離す程の思い切りもない


悟りなどは遥かに遠く

生きるのが辛いと思うけど

お腹は空くし

本もまだ読める


本当は生きたいんだ

穏やかに幸せに


どうにもならない時がある

絶望感から抜け出せない時

息をするのも苦しくて

我が身の置きどころがない

そんな時は息を殺して

ひたすらにじっと耐えるしかない


捲っても捲っても終わりのない

幕のような雨が

沁みるような痛みをもたらすから

とりあえずはうずくまって時期を待つ


一発逆転の望めない

消化試合の負け試合でも


「何とかせねばならんのです」


先は濃い霧がたちこめて見えないけれど

その瞬間まで

強がっていたい、だなどと


そして最後に雄叫びを

枯れ果てた喉から

誰にもわからない雄叫びを


その時は


灰色雲の布団が

倒れたわたしを隠して隠して

優しく沈ませてくれるでしょうか

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