第31話 ベテラン二人とのクエスト珍道中
次のメインクエスト、死霊の住まうイバラの城を始めたメアリーの一行
「さあ、行くわよ! 初めての3人パーティじゃあ!」
「そうだね! もううっぷん晴らしに今日は僕も暴れるよ!」
メアリーとショウは偽リアンのとの旅は3人パーティにカウントしなかったようだ。ポピーは胸を張りこう宣言する
「ここはボクに先行させて! このクエストはトラップが多いからボクが役に立つはずだよ」
「そうなの、じゃあポピちゃんお願い」
「任せてメアリン、ご褒美も忘れないでね」
ポピーはいやらしい笑顔を浮かべながら先に進んだすると
「うひょおおおお!イバラが!!」
「ポピちゃん!?」
ポピーはイバラに絡め取られ持ち上げられ6ダメージ受けた。しかし嬉しそうだ
「メアリン、失敗した僕にご褒美を!!」
「え、でも・・・」
「良いから早く!前に吹き飛ばす様に!」
「わかったわ!そりゃ!」
メアリーは若干引きながらもポピーをステッキで攻撃した! ポピーは10ダメージを受け前方に飛んで行く
「よしの角度だぁ!」
そしてまた新たなトラップに引っかかり5ダメージを受ける
「メアリン!またご褒美頂戴!」
「ええ! そんな連続で攻撃しちゃっていいの!? 回復しないと!」
動揺するメアリーにショウが説明した
「ポピーは防御力特化型がたら多分一定時間内に連続で攻撃をもらうと防御力が上がるスキルとか持ってると思う、だから安心して」
「まじで! ボコボコにしちゃっていいの!?」
メアリーに向かってポピーは叫ぶ!
「何時もは溶岩や毒の間の中を泳いで採掘作業をしてるんだ! これくらいなんともない!」
メアリーはドン引きしながらも納得した
「ああ・・・、ルーシーに出来ない事ができるってそういうこと・・・・」
「さあ早く!」
「わかったわよ!もう!!」
この戦法でメアリー達はイバラの城の前までたどり着いた。そしてポピーは薬草で回復しまた万全の状態でひと息つくが、ダメージを一手に引き受けたメアリーの方が精神的に疲れていた
「ふう、満足じゃ」
「ホントのこれでいいのかしら・・・」
「トラップにわざと引っかかる事でトラップを解除し、その上ご褒美をもらいその勢いを利用しまたトラップにツッコんで解除する!これが僕の編み出した戦法、トラップマゾ蹂躙!」
「ひどすぎる、このゲーム開発者泣いちゃうんじゃないかしら?」
「昔のRPGにはよくトラップに掛かりながらじゃないと進めない道とかよくあったよ。開発者が見てたとして気にしないんじゃないかな」
「ホントにそうかしら?」
リアルな頭痛でこめかみを押さえるメアリーにショウが言った
「ここからが本番だよ。この城の中には亡霊が何体もさまよっていてどんな攻撃でも倒せないようになってるんだ」
「え、それじゃあどうすればいいのよ? クリア条件は亡霊の討伐でしょう」
「亡霊の本体である呪い人形6体破壊すれば亡霊も消えるから、逃げながらさがすか・・・」
「誰かが亡霊を引き付けて、その間にその呪い人形を壊せばいいと?」
「その方が楽だね・・・」
メアリーとショウがポピーの方に視線を向けると、ポピーはにこやかに微笑んでいた
「ここからが本番ってそういうことか・・・」
「そう言う事だよ・・・・」
うつむく二人と対照的に楽しそうにポピーは城の中に入って二人に言った
「ちょっと5時間がかかるから外で待っててね! 無事ひきつけられたら通信で連絡するよ」
「うん頑張ってポピちゃん」
「任せなさい」
不敵な笑みを浮かべてポピーは城の中に消えて行った
「おほほほほほうぅ!」
「うおおおおお・・・・」
「ああああが・・・・」
そして嬉しそうな悲鳴と亡霊の怨嗟の声が城の外にまで響き渡った。メアリーは付いていけず呆然とした
「どうしよう・・・」
「メアリーがポピーを誘ったんでしょう、最後まで責任を持ちなさい」
「そんな捨て猫を拾った子供を叱るお母さんみたいに言わないでよ」
「優秀な人なのは確かだからドンと構えようよ」
「確かにスキル無しのアンタより役に立ってるわね」
「それは言わないでよ」
そして数分がたち、ポピーから通信が入った
「準備できたよ! 上の階まで亡霊を誘導したから下の階の人形かたずけちゃって! 最上階の人形はボクが壊したから」
「わかった!行くわよショウ!」
「そうだね!ポピーの犠牲は無駄にしない!」
こうしてメアリーとショウは城の中に飛び込み城の中の呪い人形を無事掃討したのであった。しかしクエストをクリアした後メアリーに疑問が残る
「このクエスト、ホラー要素があって普通にやった方が面白かったんじゃ・・・・」
冒険者ギルドで突然そう呟くメアリーにショウは言った
「開発者の意図としてはそうだっただろうね。メアリーってホラー作品好きなの?」
「うん、わりと・・・」
そしてポピーがメアリーのその言葉を聞いて提案する
「じゃあポピーおじさんが課金してあげるからもう一度やろう! 城まで行くための道にあるトラップはボクが解除するから!」
笑顔でそう言うポピーに対して二人はこう返事する
「いいわよ! 次のクエストに行きましょう!」
「そうだね、先はまだ長いよ!」
提案を却下されたポピーは1人いじける様にぼやいた
「もう、つれないなぁ二人とも。はは!」
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