第8話 クラスチェンジ
冒険者ギルドの受付に向かったメアリーとショウ。受付は広く段になっていて数多くのNPCが立ちそこに並ぶ多くのプレイヤー、その中でも空いている初級用の受付に2人は向かった
「いらっしゃいませ。冒険者カードのご提示してください」
「はいどうぞ」
メアリーは冒険者ギルドの受付のNPCに冒険者カードを渡すと、受付はカードを受け取り目を通した後、そのカードを机において言う
「お預かりします・・・。初めてのご利用ですね」
「そうよ。クラスチェンジお願いしたいんだけど」
「初めての利用者には冒険者業の初期研修をしますがよろしいですか?」
「友人を待たせてるからいいわ、何か困ったらその人に聞くし」
メアリーの後ろに立っていたショウがドンと胸を叩きメアリーに応える
「うん、任せてよ」
言葉の意味を理解したNPCは資料をしまい、次の手続きに進む
「了解しました。ではこちらのパンフレットから好きなが職業をお選びください」
「
パンフレットを渡されたメアリーは迷わず即答して、ショウはメアリーに理由を聞いた
「戦士とは意外と勇ましいですな。ズバリ、選択理由は?」
「弓や魔法でちまちま攻撃するより・・・、肉弾戦でブン殴った方がストレス発散できると聞いて!」
メアリーは拳を握り、力強くそう宣言した
「うわ・・・、超暴力的ですねメアリーさん」
若干引いた態度のショウの反応に対してメアリーは言う
「ショウだって名前的に戦士系のクラスでしょうが」
「いや、白馬の騎士ロールしたかったからこのクラスなんだけどなぁ・・・。戦闘はレベルアップに都合が良いから積極的なのは都合が良いけど」
「なら良いじゃない」
ショウとの話が澄んだ頃に、受付がメアリー話かける
「戦士でよろしいですね。装備の支援を行っていますが受け取られますか? 受け取らない場合はその分支援金を増やす事も出来ますが」
「いらないわ」
「かしこまりました。どうぞ、支援金1000ゴルドです」
メアリーはソルジャーのクラスになり、クラスを変えた冒険者カードと支援金を受け取った。それを見てショウは少し動揺した
「ちょっとメアリー良いの!戦士装備無しで始める気!?」
ショウの質問にメアリーはにこやかに答える
「いいじゃない別に、装備なんてアンタから貰えばいいんだから」
「はいぃ???」
「レベルアップ目指すなら私が多少強くないとショウも困るでしょ。だから余った装備頂戴♡ もしくは買って♡」
甘えてくるメアリーに対してショウは笑顔で答えた
「嫌です」
「なんで!?」
ショウは驚くメアリーにわざとらしく女神のような優しさで説明した
「メアリーさんや、今ここで強い装備を渡してら確かに攻略は楽になるでしょう。ですがそれではRPGの醍醐味である装備を集めを楽めなくなります。メアリーには長くこのゲームを遊んでもらいたい僕にはその提案はノーサンキューなのです」
「けちんぼ!」
メアリーの反応にショウは堂々と反論する
「何とでも言うが良い! 回復アイテムで支援はするから安心してね」
「くそう! 良い装備でストレス発散しようと思ってたのに!」
「無双プレイは初めは楽しいけどすぐ飽きるよ。それにそんなプレイするなら一言相談してよ。装備整えに店による?」
「どの道レベルが低いと装備が限られるんでしょ、ならこの初めから持ってるエノキの棒でなぶり殺しじゃ」
メアリーはエノキの棒を構え不敵に笑っている。それを見たショウは苦笑いした
「あはは・・・、昔の映画に出てくる悪徳警官みたい、チューイングガムが似合いそう」
受付がメアリーに話し掛け注意した
「市内での武器での攻撃は制限されています、攻撃がなくとも迷惑行為と判断された場合罰則の対象になりますのでご注意ください」
「あ、ごめんなさい」
メアリーは武器をしまうと受付は掲示板を指し示し説明する
「クエストを受ける場合はあちらの掲示板をご利用ください」
「わかったわ。行きましょショウ」
「ああ。普通に戦闘するよりもクエストをクリアした方が経験値が多いから積極的に受けた方が良いよ」
メアリーとショウは掲示板に行き張り紙を見に行く
「ショウ、どれから初めた方が良い?」
「戦闘をやりたいなら・・・これかなぁ?」
ショウは張り紙を手に取りメアリーに渡した。取った張り紙の下には同じ張り紙が張ってあって無くならないようになっている
「この街道の安全確保ね。端に書いてあるクールタイムって?」
「また同じクエストを受ける事が可能になるまでの待ち時間。他にも一回しか受けられないメインクエストも有るよ。課金アイテム使えばクールタイム短縮したり制限付きのクエストをまた受ける事が出来るけど注意ね」
「これは1時間のクールタイムか・・・。それでこのクエストのショウさんのおすすめポイントは?」
「モンスターが結構出てくるし難易度も高めだけど、僕が居るから大丈夫。戦闘操作なんてやってる中に憶えれば良いさ」
「分かったコレにする」
メアリーが張り紙を受付に渡すと受付は最後の確認を言ってきた
「このクエストでよろしいですね。参加される方の冒険者カードをご提示ください」
「はい」
「かざすだけ良いからね」
受付は冒険者カードを見て認識していった
「クエスト街道の安全確保、参加者はメアリー・アプリコット、ショウ・ジョーンズの二名でよろしいですね」
「ええ」
「このメンバーでパーティを組みますか?」
「パーティって?」
「簡単に言うと一時的なチームを組むと言う事です。詳しくご説明しますか?」
ショウが割り込んでメアリーに説明する
「パーティ組んだほうが楽だよ。パーティメンバーの位置がマップで分かるし、パーティ内だけの通信とかできるし。周りの人達の会話は聞こえないけど意思疎通してるでしょ。アレはパーティ内通信使ってるんだ」
「あー、そうなんだ。じゃあパーティ組みます受付さん」
「かしこまりました」
メアリートとショウはパーティを組んだ
「これで良いのね」
「初期設定だとオートでパーティ内通信になってるはずだよ。NPCへの会話は可能だから安心して」
効果音と共に受付のNPCが二人に宣言する
「クエストを受諾しました。良い旅を」
”マップにクエストマーカーを設置しました。指定した目標に向かってください”
クエスト受諾後メッセージが現れ、メアリーはマップを確認した
「直ぐ近くね」
「この位置は外の駅馬車だね。早速の行こう」
メアリー達は外に出て、沢山並んでいる駅馬車の中から空いている物を探し乗った。すると馬車の御者のNPCが二人に話し掛けて来て、それにショウが応対した
「どちらまで?」
「クエスト目標までお願いします」
「はいよ!」
馬車が発進しメアリー達はクエストの場所まで向かったのであった
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます