第6話 ギルドマスター

「コンコンッ」


 メアリーはぎこちない動きでドアを叩いた後、中から返事が返って来た


「入りたまえ」


「失礼しますッ」


 中に入るよ大きな机に座る男が居た。種族はエルフで、部屋の壁には大きな弓矢や短い槍が飾られている


「よく来たね。私がこのアンファングのギルドマスター、獣魔狩りの・ルーベンスだ。よろしく頼むよ」


「はい!メアリー・アプリコットです、よろしくお願いします。何か称号みたいなプレイヤーの名前ですね」


「結構多いよ、こんな感じでプレイヤーネームで遊んでる人は。君は初心者かい? 先ほどから操作がおぼつかない様だが・・・」


 緊張しているメアリーの代わりに、ショウが代わりに割り込んで話しかけた


「VRゲーム初心者なのは確かだけど、この部屋の豪華さに緊張しちゃったるみたいだよルー爺」


「はははは! それは頑張って設計したかいがあったというものだね。緊張する事は無いよ、そんな堅苦しいギルドではないしね。メアリー君はどんなプレイスタイルをするか決めているかな?」


 メアリーはルーベンスの質問に答えた


「あの…こういうゲーム自体初めてで・・・。はは…」


「こういうって、MMORPGが?」


「いえ、VRのゲーム自体が初めてで。大型ドローン操作の免許を持ってますから動かす分には困ってなせんけど」


「VRゲームが初めて!? ショウの同僚って事は社会人だよね」


「ええ、まあ」


「化石のような人だね君は…」


 驚くルーベンスの言葉を聞いてショウが言った


「化石のルー爺がそういっちゃあね」


「ハハハ! それもそうだ!」


 ルーベンスの反応にメアリーは首を傾げてショウに聞いた


「え?どういう事ショウ?」


「ルー爺、アバターは若いエルフだけど中身は90代だそうだよ」


「90代って・・・、お爺ちゃんじゃない!」


「そう、だからルー爺」


 驚くメアリーを見て、ルーベンスは誇らしげに話す


「見た目若く中身年寄り、本物のエルフみたいだろ。わしの様なオールドプレイヤーにはこうした設定にする人が多いんだ」


「あの、いつからゲームを始めたんです?」


「何時から? ああ、まだパッドとかのコントローラーを使うのが主流だった頃からゲームはやってるよ。そう言った人達をオールドプレイヤーとかゲーム仙人と呼ぶんだ」


 ショウが苦笑いでルーベンスにツッコミを入れた


「ゲーム仙人は古いよ、もう」


「え、ウソ!? もう今の子達は言わないのかぁ~、なんかさびしいな~・・・」


 メアリーは驚いきながら言う


「ようするに大ベテランって事ですよね」


「そうそう、このアナグノリシスにもサービス開始時から居るしね一応。やりたい事がや分からない事があったら遠慮なく聞いくれよ。はい、冒険者カードとギルドカード」


「は、はい!」


 メアリーはルーベンスとフレンド登録し、ギリドカードを受け取った。ギルドカードを見ながら迷っているメアリーにルーベンスが語り掛ける


「ギルドカードを自分の冒険者カードを差し込めばいいのさ、定期券みたいに」


「定期券って?」


「ああごめん! 今は停滞端末で全部できるからね。冒険者カードの上からギルドカードの下線にあわせてスライドさせて重ねればいいんだよ」


 メアリーはギルド”アンファング”に仮登録された


「こう?」


 ルーベンスにメアリーの登録申請が届き、ルーベンスは承認のハンコを押した


「承認っと。これで君は正式なギルドメンバーだ、改めてよろしく」


「こちらこそよろしくお願いします」


「まだ分からない事が多いと思うが・・・、わしが説明するよりショウと遊びながら覚えたほうがいいかな?」


「そうね、正直覚える事が多くて疲れた・・・。今日はもう休ませて」


「ログアウトする前にギルドにメアリーの個人部屋を作るからそこに行くといい、そうすればここからログインできるからね。エレベーターから行ける。お疲れ様メアリー君」


「お疲れ様です。行きましょうショウ」


「ああ。僕も落ちるログアウト事にするよ。お疲れさま、今日はありがとねルー爺」


「お疲れ様。初期設定の部屋も自信作だから気に入ってくれると嬉しいね」


 メアリーはショウと共にギルドマスターの部屋を出てエレベーターに乗った


「どうやって私の部屋に行くの?」


「エレベーターの家のルームって書かれてるボタンを押して」


 メアリーがルームと書かれたボタンを押すと、アバターが勝手に鍵のような物を取り出し、ボタンの下にある鍵穴に差し込んだ


「おお! いつの間に鍵なんか持ってたのよ私のキャラクター」


「ゲームシステムの都合だよ。本当は冒険者ギルドでもらえるアイテムなんだけど、先にギルドルームに入らうとするとこうなるのか」


 エレベーターが目的の階につくき2人は下りながら話した


「それを確かめる為に冒険者ギルド行く前に私をここに呼んだのねショウ」


「ちょっと気になってね」


「意地悪だ」


「ごめんごめん。ほら部屋行こう」


「ここ?」


 メアリーは目的地の部屋を見つけ扉を開け中に入った


「うわぁ! 高級ホテルみたいじゃ無いの! 天井高いしシャンデリアが! ベランダに小さな庭? ・・・池もあって魚が泳いでる! 凄いわねショウ! ショウ?」


 メアリーは辺りを見渡すがショウの姿は無く、しばらくしてドンドンと扉を叩く音がしてショウから通信が来た


「メアリー開けて! このドア部屋主じゃないと外から操作できないから、開けて招き入れてよ!」


「あ、そうなのごめん! 今開けるから」


 メアリーは扉を開けてショウを招き入れた


「ふぅー、いきなり閉めるなんてびっくりしよメアリー」


「こっちもびっくりしたわよ。それにしても良い部屋ね」


「へぇー、今このギルドの部屋、初期設定だとこうなってるんだ」


「なんか部屋を歩き回るだけでも楽しそう!」


「疲れてるんじゃなかった?」


「はは、そうね。明日仕事だしもう寝ないと」


「あのベットに触れると座るから、そこから更にフットペダルを両方ゆっくりと押すと寝っ転がれるよ」


「こうね」


 メアリーのキャラはベットに寝転がり


「そうそう、それで掛布団を上に引っ張り上げる動作をするとログアウトするか項目だ出るからそれ押して」


「わかった。ちょっと寝ながら景色を楽しんでからログアウトするわ」


「相当この部屋が気に入ったんだね。それじゃ僕も自分の部屋に行ってから落ちるから。お疲れ様」


「お疲れ様ショウ」


 ショウは部屋を出ていき、メアリーは辺りをキョロキョロしながらぼーと過ごしたのであった

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