思いつき

勝負

勝負、勝ちと負けを決めるものだ

その決着は一瞬で決まることもあれば長い時を経て決まるものも存在する

他人同士で、友人同士で、親子で、はたまた恋人間で起こるもの

遊びや賭博、はたまた戦争

これらすべてが勝負に準ずるものだ

勝敗が決するまで終わらない

引き分けという言葉がある

しかしこれは体のいい引き伸ばしだ

勝負した当人同士はそれで納得いくわけがない

大抵は後に再戦し決着をつける

所謂、「勝負を預ける」ということだ

預け先は立会人かそれとも神か、取り決めによるだろう

そんな勝負に確実なものなど存在しない

あるのは不確定要素とそれを少しでも多く取り除くことだ

最大限取り除いたとして、最大限に準備をしたとして、そこまで高めたとしても干渉できない領域が存在する

それが「運」だ

技量を高め、障害を取り除き、策をめぐらせたとて一陣の風が吹いて全てが台無しになるということは少なくない

運が上向きに見えて実は下降しているなんてことは多々ある

例えば勝負事で勝ったとしよう

これなら運が上昇しているように見える

だが、この後死んでしまったらどうだろうか？

運を使い果たした、もしくは運が悪かったという感想が出るだろう

命あっての勝負である

運はどうあがいても干渉は出来ないが大きな勝負事の前に自分の運量を量ることは出来る

その勝負の数日前に小さな賭けをしてみる

上振れか下振れかそれで判断する勝負師も多い

逆に負け込み下降させ大勝負の時に上昇できるように運を貯めるなどという芸当も存在する

ただし、これは人それぞれにやり方は異なる

彼らには彼らなりのゲン担ぎが存在するということだ

そして毎回の勝負は51対49で決着する

ほんの少しの差で決まるのだ

それは運が悪かったことや一瞬の迷いからの失敗だ

だから運以外はいつでも磨いておくことが大事になる

己を高め、切磋琢磨とは言わないが磨くことだ

その努力無き者に勝利は訪れないのである