第7話 非日常

 それからは非日常な毎日だった。レイから週に1、2度LINEで「うちに来てください」と必ず来るようになった。残業がそんなに遅くならない日は必ず行って1時間くらいレイのうちに寄って帰った。


 お互いに自分のことを話したり、ゲームしたり、趣味がとても合うので、ものすごく楽しかった。


 そして、レイは少しずつ自分のことを話すようになってきた。


「あの…。雪人さんはまだ私の事誤解してますか?」


 誤解?なんのことだろう?


「誤解って何かな?」


 そう聞くとレイは俯いてモジモジし始めた。じっと彼女が話すのを待っていると、しばらくして話始めた。


「雪人さんと出会った時、その…援交みたいなことに誘っちゃいましたよね?」


「あー、そんなこともあったね」


 出会った時の記憶が蘇る。あの時はほんとに驚いた。


「私ひとりが寂しくて、刺激が欲しくて、男性が一人でいると声をかけてしまっていたんです。でも!ホテルとかは行ってないんです!お食事して誘われると怖くて逃げてしまって…だから、私の事不潔とか思わないで欲しいんです」


 仲良くしてる人にそんなこと思われてたら嫌だよな。でも、こんな見た目も性格も清楚な少女なのに不潔なんて思うことは出来ない。


「そんな事情があったんだね。大丈夫だよ。今までそんなこと忘れてたし、1度もそう思ったことは無いよ」


「よかった…」


 安心させるように言うとレイはほんとにほっとした顔をしていた。


 さらに、俺の日常は大きく変化していった。レイに会うとストレスが解消されるため、仕事の効率もよくなるし、なるべく早く終わらせてレイに早く会いたいと思うので、残業も徐々になくなって早く帰れるようになった。そのため俺の給料やボーナスがどんどん増えて、妻や娘も態度が柔らかくなった。レイのおかげでどんどん人生が良い方向に変わっていった。


 以前レイに何か変わるように努力するといった。だから、妻と娘と三人で話し合いをした。お金に余裕ができたためか、二人とも毎日ではないが、夕食を作ったり、風呂掃除など俺に協力してくれることを約束してくれた。


 レイにそのことを報告するとすごく喜んでくれた。


「雪人さんがそんな風に変わってくれてうれしいです!応援しててよかった。」


「ありがとう」


 レイと出会って本当に良かった。

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