この愛を君に

幼馴染の少年から、手紙がきた。


*****


ずっと一緒の君へ伝えたいことがある。


この気持ちを直接伝える勇気がなくて、手紙になったことについては謝らせて欲しい。


だけど、軽い気持ちじゃないから、決心がつかなかったんだ。


君のことが好きだ。ずっとずっと愛している。


気付いた時には好きだったから、理由なんて僕にもわからない。


だけどこの気持ちは嘘偽りのない確かなものだ。


これまでそうしてきたように、これからもずっと君の隣に立っていたい。


君の気持ちを聞くのは怖いとも思うのだけど、だけどもうただ隣にいるだけなのは嫌なんだ。


君がこの手紙を読み終わるころに、返事を聞かせてもらいにいくよ。


君が僕の手をとって、笑いかけてくれることを願っている。


*****


子どもの頃に、私をかばって崩れた材木に圧し潰されて死んだ幼馴染の少年から、手紙がきた。


他に誰も居ないはずの私の部屋の中で、後ろから確かに聞こえる息づかい。


私はただ、震えている。

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