Love SUP CRAI do Sky
ありがとうございました。
カタリとバーグという存在による解決した多くの問題。
それが、全てなのだと言わざるを得ません。
バーグお姉ちゃんと、かたりお兄ちゃんがこの村にやって来て遠くの川から水を引いてくれたんだ。皆は最初、そんなの無理だよ、できるわけねいよ、とか言って誰も手伝わなかったんだ。でも、一人、二人、三人、そうやって増えていって、気が付いたら村中の人たちが一致団結して仕事をしていたんだよ。
川が村の溝を流れていって、川になっていくとめちゃくちゃ嬉しくて、村の人みんなで踊ったんだ。でも、その時にはバーグお姉ちゃんも、カタリお兄ちゃんもいなくなってて、みんなで探したのに、どこにもいなくて。
もし、バーグお姉ちゃんとカタリお兄ちゃんを見つけたら教えてよ。
村の人みんなが、感謝したいって言ってるんだ。
本当にありがとう。
あの時は、すべてが終わったと思いました。大きな会社が次々とわが社の技術を裁判で奪おうとした。著作権から技術特権、わが社は明らかに危機に瀕していました。頼ろうとした弁護士でさえ匙を投げて、次から次へとたらいまわしをされて絶望そのもので、首を吊ろうと思ったことだってあります。
それこそ。
バーグさんとカタリさんに出会わなかったら、死んでいたことでしょう。
バーグさんは多くの証拠を独自の方法で集め、わが社の権利を守ってくれるであろう企業に話を付けて味方を増やしてくれました。カタリさんは敵対する会社たちがそもそも何を狙っているのかを明らかにし、内側から情報を取得してきてくれました。
結局、裁判を回避することができた上に、逆に裁判を起こしたことで相手を訴え、示談金も手に入れることができました。
この会社が大きくなり、今や日本で知るものはいない、金属加工会社になったのも皆さんのおかげです。
本当にありがとうございます。
バーグさんとカタリさんを見つけたら教えてくれませんか、どうか、よろしくお願いいたします。
この会社の社長としてのお願いです。
どうか、よろしくお願いいたします。
雪山で遭難して死ぬかと思ったのさ。
本当さ。
あの時は、死ぬんだろうと思っていた。
だが、そこにやって来たんだ。
猛吹雪の中を食料ととびきりの笑顔を持ってやって来た。
あぁ。
そうさ。
分かるだろう。
バーグの姉御と、カタリくんさ。
二人は直ぐに俺の壊死寸前だった指先を見るなり、その猛吹雪の中、二人で協力して簡単なテントを立ててくれたんだ。最初はむしろ、たてるほうが危ないじゃないかと思ったんだけれど、骨組みもかなりしっかりしたもので、そもそもこれを運ぶこと自体が大変だったんじゃないかと思ったほどさ。
中で簡単な治療をしてもらって食事も作ってくれた。
そして。
今、僕は山を下りてここに居る。
彼らは命の恩人さ。
本当に、本当に感謝してもしきれない。
この生かしてもらった指で手で、握手をして感謝をしたいんだ。
彼らを探してくれ、頼む。
核戦争が起こり。
木々は枯れ、人々は逃げまどい、多くの死体を踏みつけながらも必死に生きていなければいけなかったあの時代。
人類は生きる希望を見失っていた。
何もない、この場所で生きていくというのは最早現在の積み重ねではなく、見えない未来に手を伸ばす気力さえ奪っていた。
何もかも、何もかも手から零れ落ちた。
母親は亡骸となった子供にまだお乳を与えていた。
親を失った二人の兄妹はあてどもなく歩き続けた。
右腕を失い泣き続ける女性は声も枯れていた。
その時だった。
朝日をバックに影が見えた。
皆が涙を流し、皆が近づいていく。
感謝の声と、希望溢れる未来への活力が溢れてくる。
そう。
そうなのだ。
その影こそが。
そう、その影こそが。
カクヨム運営会社KADOKAWA代表、松原眞樹だったのだ。
カタリとかバーグとかそういう実行力のない二次元キャラではなく。
KADOKAWA代表、松原眞樹その人だったのである。
カクヨム三周年記念コンテスト短編集 エリー.ファー @eri-far-
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます