第二巻 第十九話
第十九話
阿娘は雲知のお祖母さん、お祖母さんは寧波人だから、寧波の呼び方に付随した。
雲知のお祖母さんは、菜食主義の仏教信者である。そのため、毎年の中秋節に、家族はいつも静安寺に行って菜食月餅を買ってきて親孝行する。
雲知:「はい、わかった。」
千守と穆炎は二人とも頭をあげて、媚びて言った。「わたしも行きたい!」
静安寺
雲知:「静安寺は最初、三国孫呉の赤乌年間(283~251年)に建造され、沪渎重玄寺と呼ばれた。宋大中祥符元年(1008年)に、静安寺と名前を変えられた。南宋嘉定九年、呉淞江からここに移ってきて、いままでもう780年間になり、上海都市の建設時期よりも早かった。」李雲知は喜色満面にくどくど喋りつづけた。千守と穆炎は初めてこの寺を見たので、おとなしく傍に立って、謹んで拝聴していた。
菜食月餅を供給する露店は仏塔の前に設けられていた。
雲知:「仏塔は七層からなる楼閣式のもの。相輪は、蓮の金剛座席。5本の金塔、4本の小さな塔は、真ん中の大きな塔を囲んでおり、四方形となっている。5本の金の塔には、あわせて868本の仏像があり、計金箔50万枚を使った。」
千守と穆炎は見上げたところ、ふい重いため息が地下から伝わってきた。
「ええ。。。。。ようやく一匹の蛇が来た。」
穆炎は驚いて、慌てて千守を見た。
千守は特に異常はなくて、頭をあげて塔の層を数えるばかりしていた。「一、二、三、四。。。。。」
一方、そばの李雲知は、もう速足でカウンターの所に行って、月餅を買いに行った。
穆炎:「あなたは妖怪?それとも仙人?」穆炎は手まねをして呪文を唱えて、地下まで話を伝えていった。
地下からの声:「わたしは南海竜王の二太子、大きなミスを犯したので、仏様にここの底知らずの洞穴に700年に閉じ込められた。」
穆炎:「南海竜王の二太子?あなたは涅真?」
涅真:「はい。700年経った。ようやく話せる人が来た。」
穆炎:「ここは底知らずの洞穴だって?だけど、この平坦な地上には、明らかに一本の仏塔が作られていた!?」
涅真:「寺の住持は地下鉄2号線の安全を保つために、鋼板で口を封じ、その上にまた塔をつくった。その上に、中の仏である大日如来、東の仏である阿閦如来、南の仏である宾生如来、西の仏である阿彌陀如来、北の仏である不空成就如来は鎮めており、わたしを永遠にこちらに封じこめた。」
穆炎:「その禿げおじやはこのような腕があるのか?」
涅真:「あの禿げおやじは、わたしの本当の姿を話してから、三日目になくなった。本当に自業自得だよ。我々仙人は仏様しかに懲罰されない。彼一人の平凡な人間に懲罰されるものか!?」涅真の声が怒ったように聞こえた。
穆炎は黙って頷いた。
涅真:「今日は、あなたの妖怪に会えるとは思わなかった。本当にたすかった。ほほほほ。あなたがわたしを助けてくれたら、あなたの望みをすべて叶えてやる。わたしの体の鱗はね、太上老君の飲むと仙人になるという霊薬よりも手に入りにくいのだ。僅か一粒でも、あなたが仙人になれるのだ。
穆炎:「竜の鱗を食べると、妖怪は仙人になれるだけではなく、粉に磨いて骨髄に注ぐと、妖怪は人間にもなれ、六道輪廻に入れるとのこと。」穆炎は心の中で嬉しくなった。それから、「あなたをどのように救えばよいのか?」と聞いた。
涅真:「その5本の塔に祭られている5本の仏像をしばらく移せばよい。わたしは出る方法がわかるから。」
穆炎:「よし。では。。。」穆炎は答えようとしたところ、雲知は三袋の月餅をもって歩いてきて、二人に向かって、「穆炎!千守!月餅を買ってきましたよ。家に帰りましょう。」と叫んだ。
穆炎:「はい!」穆炎は千守について雲知に向かって歩いていった。
雲知:「今晩、わたしはまた詳細を話しに来るから、落ち着きなさいねえ。」
「フフフ。。。。」竜は重いため息をついた。「帰りを忘れないで!」
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