第二巻 第五話
第五話
教室
先生:「これは、親とよく相談したほうがいい。お父さんとお母さんはあなたが来ることを知っている?」
千守:「はい、彼たちは同意しました。」千守ははきはき答えた。
先生はちょっと意外だったが、やむを得ず頷いた。「それでは、先に自分の席に戻りなさい。」
皆さんの注目を浴びながら、千守はすたすた教室に入った。
先生:「今日の宿題は、明日午後の最初の授業に入る前に、李雲知に渡すようにお願いします。その他、雲知、千守は欠席した今週の授業は、あなたは、補習してあげなさい。」
このクラスの語学科目の代表はまさに李雲知である。
最後の一列に座っている穆炎は、いきなり手をあげた。
先生:「何かありましたか?」
穆炎:「くる前に、南京で勉強したスピードがこちらより遅いので、わたしも補習したいの!」
先生:「はい、それでは、授業が終わったら、あなたは蔡千守と一緒に雲知に補習してもらいましょう。」
穆炎は笑いながら頷いた。「わかりました。」
趙永安 三素草本屋
趙永安は奥の本棚の前に立って本を探していた。後の扉が開かれ、ゆっくりと一人が歩いてきて、黙って趙永安を見ていた。
趙永安:「あなたは人間の世界に戻ったので、もう鬼のように勝手に現れてはいけない。入る前に、ドアをノックすることを覚えなさい。」趙永安は振り返ることなく、本を探し続けた。
千守:「わかった。」千守は落ち込んだ。彼はそばにあるソファーにまっすぐ歩いて、座って、足元の綺麗なペルシャ絨毯を見惚れてしまった。しばらくぼうっとしてから、千守はようやく切り出した。「三生石が変わる可能性はあるか?」
趙永安は振り返って落ち込んでいる千守を見て、「ある。」と答えた。
千守:「ある!!?」千守の顔色は一瞬、変わった。「本当!??まさか?どのように?」
趙永安はにっこり笑った。「あるけど、可能性がゼロに近い。」
千守:「それはなぜか?」
趙永安は千守に向けてゆっくり歩いて行った。「三生石はもし変わると、この世界では消える人がいる。しかも、内容の修正と関わる人だ。」
千守:「もし雲知は穆炎と一緒にいたら?」
趙永安は千守をじっと見ていた。「前世、诺雲は穆炎と一緒にいた後、何かあったか、あなたはまだ覚えているか?」
李雲知の家の応接間
穆炎、雲知、蔡千守の三人は四角い机を囲んで座っていた。応接間の外で、雲燦とお父さんは夫々、なにか心配事があるように、中を緊張に見ていた。
雲知:「穆炎、南京では、どこまで教えられた?」
穆炎は本を捲って、迷いながら勝手に指差した。
雲知:「ここ?」
穆炎:「はい。」穆炎は頷いた。
そばにいる千守はちらっと見て、思わず噴き出した。
雲知:「これは。。。これは、課外読書だよ、授業で教えられないわ。」雲知は本のなかで豆のような大きな四つ文字を指した。「課外読書」
穆炎:「ええ、課外読書?」穆炎はぽかんとしていた。
雲知:「つまり、自分が家に帰って、読む本。」雲知はちょっと、不自然そうに緊張してきた。
「あなたたち、南京では教えられるか?」
穆炎は答えようとしたところ、「授業で教えられないどころか、字ですら知らないと思う。課外読書という四つ文字はどこにあるか、聞いてみては?」と千守はふんふんと言った。
雲知:「千守、あなたはなんでこんなふうに彼のことを言うのか!!?」雲知はびっくりして、慌てて穆炎に代わって反論した。
千守:「では、彼に言わせよう。どっちの四つ文字か!!?」千守は相変わらず諦めず、穆炎をじっと見ていた。
穆炎は「あなたはわたしを侮辱しているか?」と目を細くした。
千守:「ええ。わたしはただ事実を話しただけだ。」千守は軽はずみに言った。
雲知:「もういい!千守!あなた達はこちらに補習しに来たのだから!これ以上余計なことを言ったら、出ていけ!」雲知は千守には怒った顔をしていた。
千守は雲知をぼんやりと眺め、これ以上何も言わなかった。穆炎はそばで、目が笑ったように、また笑ってないように見える。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます