おしりがしゃべるー結果オーライな話ー

「え? 今なんか言った??」


結婚して間もないある日、私が訊くと、ギクッとしたM夫くん。


「う…ん、おシリがしゃべった」


その意を決したような告白のしかたがあまりに可笑しくて、私は大爆笑…だったのだけど、結婚する前に、こんな話をテレビで見たことがあった。


ある奥様談。

「(夫が)どうして人前であんなにができるのか、不思議でしょうがない。今でもされると腹立ちます。私は絶対にしないのに」


これを見てて、私は「それはそうだ! 私もイヤだ。遠慮がちに出ちゃうとかならしょうがないけど」と思ったものだった。


ところが、実際にそうなってみると、いや、M夫くん限定かもしれないけど、おならがかわいくて面白くて、我が家に欠かせないものにまでなっている。


この展開は結婚前はまったく想像できなかったけど、M夫くんの場合、実害がなく面白さだけがあるからかもしれない。


1. 匂いがない場合がほとんど

2. 一応、席を立って、おシリだけを別室の入り口に入れて、体はこっち向きでする姿がかわいい

3. どうしてこんなにいろんな音が出るんだろうというくらいバリエーション豊富で、面白過ぎる

4. すぐに席を立てない時は「あ、おシリがしゃべるぅ…」と言ってから出すのがかわい過ぎる


それから、責められない事情もある。

M夫くんの持病の薬の中に、ガスを発生させる副作用があるものがあって、人並み以上に出てしまうということと、ずっと昔に痔を患って治ったあと、「音を出さずに放屁することができなくなってしまった」そうなのだ。


ガスが出るのも、音が出るのも、致し方なし。


それよりも、もう音が面白すぎて……

ぱぴぷぺぽ系、ばびぶべぼ系、あらゆる音種が可能で、長〜〜いし、その間に音程の高低や勢いの強弱もあるので、どっかで下手クソなブラバンの練習でもしてるんじゃないかって感じなのだ。

特に、トロンボーンあたりを想像していただくとよいかも。


というわけで、いつからか、M夫くんが「おシリがしゃべる」と言うたびに期待するようになってしまったわたくしです。。。(短く終わると物足りない)


M夫くんメモ:

下品な話ですみません。

ひとえに、臭くないから成立する話だと思うので、この楽しみ方はどこのお宅でもできるというものではないと思います。

SE(サウンドエフェクト)に提供してもいいかと思うほど、「ザ・おなら」な音を出すので、もう、あっぱれと言うしかない。

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