凹ませてゴメンー意外にナイーブな人ー(2)

毎年やっている家庭菜園が今年はできないことになって、大家さんがなぜ今年は畑を貸さないことにしたのかアレコレ考えてしまって、モヤモヤしてる私。

畑が視界に入るたびに、沈んだ気持ちにもなる。


そんなことで?と思うことなかれ。

こういうのが昔から私の最大の弱点で、人の厚意が突然断ち切られたりすると、こちらが何か悪いことをして気分を害させてしまったのではないかとか、しばらく悶々と心囚われてしまう。


おそらく去年、畑で大家さんと会って立ち話をした時に、私が言ったことが原因ではないかと思い当たったので、なおさら悶々としてるのだ。

「うっかりあんなこと言わなければよかった」


その時はうっかりと思ってなくて、ふつうにありのままに会話しただけのことだったのだけど、私は「毎年なす科のものを作っているので連作障害が出てるらしくて、ここ数年あまり収穫できなくなった」と言ったのだ。

大家さんは「そんなにそんなに影響出ないでしょう? うちだって、だいたいいつも同じもの作ってるし」と半信半疑で、「じゃあ、試しに今度(=来年)場所をうちの方と取り替えてみる?」と言ったのだ。

私は、借りてる身でそんなワガママは言えないと遠慮して「いえいえ、そんな…そこまでは」と口ごもりながら、「また肥料とか工夫してみます」という気持ちで、来年も同じ場所でよいということを伝えたつもりだった。ただ、肥料のくだりをハッキリ口に出して言ったかどうかは覚えてない。


それ以前にも立ち話で、「畑はむしろ夫の方が積極的にやりたがってるのに、結局世話するのはシーズン最初だけで、だんだん全部私まかせになる」と、半分冗談でグチっぽく言ったこともあった。あれももしかすると、ダンナに押し付けられて世話してるけど、収穫もできなくなってきたし、奥さんはあまり畑をやりたくないのかもと思われたのではないか???

だから、そんなに採れなくなった畑を、夫と大家からやらされてるって奥さんが思ってるなら、今年は貸さない方がいいかしら、少なくとも奥さんの方は、貸さなくてもガッカリしないわよねって思ったかも!?


このように、悶々モンモンと私の想像は自分にとってのマイナス方向に膨らむ。


そして、M夫くん。

あれは絶対に、拒否られて凹んでいた。違うふうに言ってたけど、間違いない。気が重いと言ってた私を半ばバカにしてたから、認めなかっただけ(だろう)。

何より畑はM夫くんだって(シーズン当初だけは)相当楽しみにしてて、毎年、今年は何をどう植えるかうれしそうに考えてるんだから、ガッカリしてないわけがない。


だから私は、心からゴメンと思う。

去年あんなことを大家さんに言ったこと。

それから、M夫くんに「お伺い役」をさせてしまったこと。やっぱりM夫くんもそんなに凹むなら、その役は私が引き受けてればよかった。あの凹んだ表情は、ちょっといたたまれなかった。


こんなふうに心の中で悶々としながら、今日もゴメンゴメンって謝り続けてる。


今回はネガティブな投稿になってしまいました。でも、たまにはこういうこともあります、人間だもの。(相田みつを風でお願いします)


M夫くんメモ:

「情が薄い」とか「鈍感」とか自称しながら、考え過ぎてナイーブになる私を理解できないふうに言ったりするけど、実はM夫くんも何かあると気にしたり引きずったりすることが「多い」。

もうはっきり言える。そういうこと、けっこう多い。

私とは悶々しかたのスタイルが違ったり、必ずしも「自分が悪い」という方向へ考えないのかもしれないけど、引きずるという点では対張ってると思う。

体の大きなM夫くんがしょんぼりしてると不憫さが半端ないので、そうならないようにしてあげたい。とか思うのは、いい大人に対して過保護過ぎ?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る