マニア未満ー対等じゃなくてもいいよね!?ー

先日、友だちとサザンオールスターズのコンサートに行った。

会場へのシャトルバス乗り場に並んでいると、自分が一番年下ではないかって思えるほど年齢層が高かった。「こんな感覚、最近はなかなかないなぁ〜」と思いながら、サザンもファンも長い年月を経てずいぶんトシを取ったのだとしみじみとした感慨があった。


そんな私よりもずっとファン歴が長くて、マニアとも呼ぶべき友だちと、帰りに夜ごはんを食べた。

その時、ポツンと友だちが言ったのが「サザンや桑田さんのことを私と同じくらい好きで、いつでも好きな時にあーでもないこーでもないと話して盛り上がれるパートナーがほしいってずっと思っていたけど、そういう人とはついに出会えなかったな〜」だった。


彼女のダンナ様はそれなりに彼女の好みに合わせられる人で、ドライブの時にかけるのはもっぱら彼女が選曲して作ったディスクのようだけど、「盛り上がれる」ほどサザンについて語れる感じではない。


そういうことって、ある。

好みや趣味がピッタリ同じで、「盛り上がれる」くらい二人ともそこに造詣が深くて……というカップルが世の中にはいるけど、自分にはそういうことが起こらない。


私がかつて思っていたのは、野球に詳しくて、詳しいということはおそらく学校や大学で野球をやっていた人、そういう人の隣で経験も交えた詳しい解説を聞きながら野球を見たいということ。

その願いは、ほんの一日限定で叶ったことは何度かあったけど、パートナー的な人といつでも、というふうになったことはない。


で、M夫くんと私はどうか。

M夫くんは、およそ運動とは縁がない感じで、いわんや野球をやなんだけど、それでも私はとても満足してます。

地元にプロ球団が移転してくると聞いて、一生懸命選手名を覚えて応援するようになったらしい。ルールも勉強して、M夫くんよりは野球ファン歴の長い私と、それなりに専門的な会話もできる。今では、私よりも熱心に試合を見ようとする。専門的な詳しい解説は、私がかつて求めてたレベルではほとんど得られないけど、それでもいっしょに試合を見るのは楽しい。


音楽に関しては、小学校時代からクラブ活動や部活で楽器をやって、大学ではアマオケに入ったくらいクラシックオタクだ。私も両親の影響でクラシックは好きだし、ピアノも趣味では弾いたりするけど、知識も経験も素人の域を出ない。だから、自分より詳しいM夫くんの感想や知識を聞くのが楽しくて大好き。私も素人なりの感想を言ったり質問したり、それなりに盛り上がる。


つまり私たちは、サザンマニアの友だちが言うように「二人とも(同程度に)造詣が深い」ものはないけど、お互いに満足できる形で盛り上がれる趣味はある。

それに、全般的にM夫くんの方が物知りだし教えたがり(?)でもあるので、私は知らなかったことや今まで疑問だったことを、結婚してからいくつも知ったり解決したりできてる。すでに記憶力がアレなので、すぐに忘れてしまうことが多いのが残念だけど(笑)。


そこでふと考える。

M夫くんにとって私はどうなんだろう??

私と同じくらいには「この話で二人で盛り上がれる」と認識してくれてるものがあるかなぁ。

もしかすると、クラシックの話をする時は、私相手じゃ物足りないって思ってるかもなぁ。どこかで、サザンマニアの友だちと同じようなぼやきを言ってるかも!?


でも、そんな私にウンチクを語ったり経験談を披露したりして、ドヤ顔はできてるよね?

それで許してほしい。


M夫くんメモ:

私は何でも知りたがりの「教えて病」。

M夫くんは、知ってることは即答で教えてくれるし、知らなくてもすぐに調べてくれる。

ただし、調べてもわからない類いの質問だった場合など、ちょっと不機嫌になってるように見えることがあった。

「(そんなこと)聞かれても困る」

「。。。(無言の不機嫌)」

「(実は5分くらい考えてから)わからないな」

などなど、当初はいろんな反応を見せていた。

ある時「ふつうに『どうだろうね?わかんない』って言ってもいいのに」って言ってみたら、M夫くんは意外そうな顔をした(ようだった)。

それからは、質問に不機嫌になることもほとんどなくなった。

たぶん当初は、訊かれたら答えなくてはならない、答えられないなんてあり得ない(orその場合、そんな質問をする方が悪い!?)と思い込んで不機嫌になっていたのかも?と推測される。

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