”セロリ案件”ー育ってきた環境が違い過ぎ?ー

結婚してから、私が密かに「セロリ案件」と呼んでいるコトがある。


それが具体的にどういうものかを話す前に、その名称の由来を回りくどく説明したいと思う。


「セロリ」とは、山崎まさよしの曲から来ている。

SMAPも歌ってそれなりに売れた、それなりによい曲だったとは思うけど、歌詞でどうしても気になるところがあってスッキリしない曲だった。


♪育ってきた環境が違うから好き嫌いはイナメナイ~


この「否めない」の使い方が、どうにもナットクいかなくて、聞いてて気持ち悪かった。使うなら、「好き嫌いに違いがあることは否めない」って使い方でないと!って。

でも、2番の「どこ吹く他人」っていう言い方や、同じく「価値観はイナメナイ」なんてもっとふざけた使い方をしてるところをみると、ワザと??と思えなくもない。「イナメナイ」とカタカナにしてることからも。

ワザとなら、何を言ってもしょうがないと思いつつも、やっぱり気持ち悪さは拭い去れなかった。


ところが、結婚したころにふと思い立って、久しぶりにこの曲の歌詞を見てみると、「男女二人の他人ゆえの違い」ということや、それとどう折り合いをつけてやっていくのか、などなど、結婚生活で実感し始めてる事実や自分の気持ちに妙にピッタリ来て、驚いた。以前は、結婚もしてなかったし、言葉の用法ばかりに気が行って、この歌を味わい切れてなかったようだ。


長い前置きですみません。

というわけで、結婚して日常生活におけるM夫くんと自分の主義や価値観や習慣などなどの違いを発見するたびに、「セロリだ」と内心思っておるわけです。


とにかく、同居してから初めて新しく何かをやるたびに出るわ出るわ、M夫くんと私はことごとく正反対だった。なんでここまで?と、だんだん笑えてきた。


以下、主なところを記すと…


白みそvs赤みそ

煮干しだしvsかつおだし

カレーの野菜は小さく切るvs大きく切る

こんぶつゆvsかつおつゆ

塩ラーメンvsしょうゆラーメン

目玉焼きvs卵焼き

コーヒーvs紅茶

辛いものvs酸っぱいもの

納豆は大粒vs小粒

魚vs肉

朝はごはんvsパン

ごはんは柔らかめvs硬め

辛党vs甘党

冷めても平気vs熱々が好き

ドレッシングは市販vs手作り

マヨネーズの袋を捨てるvs袋に入れておく

テレビを見ないvs見る

早起きvs遅起き

浴槽につかるvsつからない

冬が好きvs夏が好き

暑がりvs寒がり

布団vsベッド

アンドロイドvsiPhone

ストックを持つvs持たない

物を捨てるvs捨てない

高いものを買うvs安いものを買う


エトセトラエトセトラ…書き切れてないのがまだまだあると思う。


いや、よく結婚したね。


今は、家庭内の力関係、いや、M夫くんのやさしさでもって、だいぶ私に合わせてくれるようになっているのだけど、もしかすると実は彼にはすごいストレスになってるかも。申し訳ない。


このセロリ案件、今後も個々の具体的な話を書くことがあるかもしれない。

その節はぜひ、ほかのご家庭ではどうなっているのか教えていただけたらうれしい限りです。やっぱ気になりますもん。


M夫くんメモ:

理系クンにしては、家庭内のことは妻に合わせておいた方がうまくいく、という処世術だけは身につけていたようだ。中には、合わせることにかなり抵抗した案件もあったが、その後はだいたいこちらに合わせてくれたり双方譲り合ったりして、何とかうまくやれている。

ただし、今後も新たなセロリ案件が発生する可能性あり。油断すまじ。

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