第8話 こいつもう実はドMなんじゃ......?
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ハンカチを拾った後俺は、これをどうするべきか考えるために学校の近くのカフェで、アイスコーヒー......はお腹を壊すのでアイスミルクティーを飲みながら、小一時間ほど俺の親友スマホ君で、yah〇oの知恵の袋を借りながら迷いに迷い、その結果ハンカチを直接届けるという結論に至った。
正直自分でも馬鹿だと思っている、ここまでくるともはや自分がドMなんじゃないかと思えてくる(いや実際そうかも...)だけど、あの犬塚さんがあんな美少女の犬塚さんがもしかしたら、俺と同じオタクなんじゃないかと考えるだけで、胸がワクワクした。
修学旅行前夜の様な胸の高鳴りを感じた。(俺はあんましなかったけど...)
そんなだってライトノベルみたいな展開が現実に起きるなんて、小学生の頃初めて読んで感動を覚えたあんな展開が、もしかしたら現実で起こると考えただけで、まだ決まったわけでもないのに、いても立ってもいられなくなってしまった。
俺は、半分ほど残ったアイスミルクティーを一気に飲み干し、急いで店を出て止めておいた自分のママチャリにまたがり(鍵をつけ忘れてこけそうになったのは内緒)
今朝の様に猛スピードで学校に向かった。
傍から見たら、今朝の状況と一見同じように見えるかもしれないが、俺の内心は今朝とはまるで何もかも違った。
胸の高鳴り、抑えきれない興奮、顔に漏れてしまうほどの笑顔。
学校までの道のりはあっという間だった。
俺は学校につくと、猛ダッシュしながら玄関で白色のまだ新しい上履きに履き替え、一階の職員室へ走って...はいけないので早歩きで向かった。
ドアの前で一回深呼吸をして、薄いミルク色のドアを一回でもなく三回でもない
そう二回ノックした(この周りくどい言い方かっこよくない?)
その音を聞いてドアがガララと音を立てて開く。
「ん?お前は確かの俺のクラスのええーと...」
そういいながら、スキンヘッドの頭を撫でながらサングラスであまり表情がわからない
ヤクz...俺のクラスの担任
「え、えっと小宮 翔太郎です」
恐怖のあまり声が震えてしまった
「ああそうそう小宮な覚えてたぞ」
とどっかで聞いたようなことを言いながらニコッと笑って見せた
その担任の配慮あってか俺の緊張は少し解けた。
それから、今どうしてここに俺がやってきたのか状況を説明した。
「犬塚さんの落とし物を拾ったのですが、なんとしても今日中に届けないといけないので犬塚家の電話番号を教えてください!」
「あっ、犬塚さんか...彼女なんだがちょっと今色々あって病院に搬送されていてだな...」
「....え?」
職員室の窓から見えるさっきまで快晴だったはずの空は、薄暗くとても昼とは思えない暗さだった。
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