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「そうか、なら何とかなりそうだな」

 聞いてきた話をそのままライトすると、俺の考えと一致した。

「多分、その親玉だけ気をつければいい」

「だな。倒しちまったら恩は売れるし進めるし、いい事尽くしだな」

「そうだねー早く進まいないと戦争が本格化しちゃうしー」

 ただし、今日は休息だ。思ったよりも疲労が溜まっている。

「俺は少し町を見てきてから寝るわ」

 ライトは足早に出ていく。

「俺も疲れた。風呂に入って寝るよ」

「私もー」


 物音に気付いて起きると、カーミラが食器棚を持って部屋に入ってきた所だった。

「おはよー」

「おはよう……それ、どうしたの」

「キッチン借りて作ってきたのー」

 良い香りを漂わせる料理は野菜スープのようだ。

「よく貸してくれたな」

「初めは渋ってたけど、残った食材はあげるって言ったら使わせてくれた」

 分かってやってるのか 、今一番効果のある口説き文句だろうな。

「ホントに強い」

「んー? 何が」

「気にしなくてもいい」

「そっか。それじゃー食べよー」

 今日もカーミラの料理は絶品だった。

 朝飯を食べ終えるタイミングでノックされる。返事をする前にライトが入ってくる。

「おっ。丁度良かった」

 何がかはわからかったけど、手に持っていた箱をベッドの上に置く。

「俺からのプレゼントだ」

 箱を開けると服が入っていた。広げてみると、俺が昨日カーミラに上げた服を露出を減らして男用にした感じの物、さらに一枚のロングコートだ。

「これ、どうしたの」

「いやーな、俺達もいつまでも皮鎧のままじゃなんだしな」

 良くみるとライトの服も変わっていた。カーミラが着替えた事に刺激されたみたいだ。

ただ、これだと防御が心配だ。

「それは、大丈夫だ。皮鎧よりもしっかりしたヤツだ」

 言われてから鑑定をしてみると、確かに素材は良いものらしい。

「しまったな。それならカーミラもちゃんとしたの買えば良かった」

 カーミラは戦闘で怪我をしないし、とりあえず見た目重視にしてしまって考えて無かった。

「何言ってんだよ。それもいい素材だろ。同じ所で買ったんだから」

 なんなら、俺達のより良い品だった。

「ライトこれいくらした」

「俺とお前の分合わせて金貨3枚だ」

 ぼったくったんじゃない。本来はそれくらいするんだろう。やっぱり、カーミラの時が安すぎたんだ。

「やられた」

 一人呟くと二人は不思議そうな顔をしている。

「いや、こっちの話。それじゃあ、さくっと討伐して先に進もう」

 細かい事は気にせずに、先を急ぐ事にした。

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