第4話 どうしてネットで書かれる時代ものは戦国時代・織田信長なのか

 一度寝て目が覚めてしまい、なかなか寝付けないところに思いついたので書かせてもらう。


 今回の内容はタイトルの通りだ。ネットで書かれる時代ものはどうして戦国時代・織田信長なのか、である。


 ネットでは時代ものはなかなか読まれないと言われているが、例外が一つあって、それは現代人が過去にタイムスリップするパターンのものは比較的読まれている。これは恐らく、ネット小説のメインストリームである異世界転生と似通ったところがあるからではないかとわたしは予測している。


 そして、現代人が過去にタイムスリップするパターンのもので多いのは、戦国時代にスリップして、織田信長に仕える、というものだ。


 わたしはふとそこで気になった。どうして戦国時代・織田信長なのだろう? 別に幕末・坂本龍馬とかでもいいのではないか? と。


 戦国時代は群雄割拠の激動の時代で、その中から織田信長が天下布武を敷いて勢力を広げていき、本能寺の変で道半ばにして倒れる……確かに創作においてかなり魅力的な舞台であるのは確かだ。


 だが、それを言ったら幕末も同じなのではないか。わたしは日本史は明るくないのでたいしたことは言えないが、この幕末も激動の時代であるのは間違いないし、創作に向いている魅力的な人物も多くいる。


 なのに何故か、幕末を舞台にした作品というのはあまり見かけない。

 この差は一体なんなのだろうか? それを素人なりに考えてみることにしよう。


 かもしれない理由その一。戦国時代はネット小説のメインストリームである中世ヨーロッパ風異世界と近い時代だから。


 あるかもしれないが、日本が近代化していくのは明治に入ってからで、戦国時代と江戸末期は文明レベルとしてはそれほど大きな差はない。だからちょっとこれは弱いかもしれない。


 かもしれない理由その二。織田信長が本能寺で倒れなかったら、というイフを書きたい人が多いから。


 時代ものを書くのであれば、もしも○○が起こった・起こらなかったらどうなるのか、という歴史のイフを書いてみたくなるものである。そう考えてみると、本能寺の変は格好の材料と言えるだろう。織田信長が本能寺でやられていなければ、日本の歴史は大きく変わっていたかもしれないのだから。これに魅力を感じるのは歴史に明るくないわたしでも理解できる。


 しかし、それを言うなら坂本龍馬も明治維新が起こる前に暗殺されている。もし、坂本龍馬が暗殺されなかったら? こちらのイフだって魅力的だとわたしは思う。


 ただ、坂本龍馬が織田信長と違うのは、坂本龍馬が暗殺されたのは目的をほぼ成し遂げてからだということだ。もしかしたら、このあたりが幕末・坂本龍馬ではない理由なのかもしれない。


 かもしれない理由その三。商業作品で織田信奈の野望という先行作品があるから。


 やはり、先行する作品があるというのは大きい。織田信奈の野望はアニメにもなった大ヒット作なので、これに影響されて戦国時代・織田信長を書いた、という人も結構いるかもしれない。


 つらつらと書いてしまったが、ネットで書かれる時代ものが戦国時代・織田信長なのは「信長が道半ばにして倒れた」「商業作品で先行する作品があった」というのが大きな理由なのかもしれない。


 あてもない文章ではありますが、読んでくれた方に感謝を。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る