第48話 マフィア⑤

「とりあえず、君を安全なところまで連れて行くから」

「ありがとうございます」

マリーさんは辺りを警戒しながらビルから出た。それに俺も続く。

「そういえばあなたはなんで追われていたの?」

「えっと。なんかやばい取引の現場に出くわしたみたいで」

「取引現場を見たの!?」

「見たっていうか見てしまったというか」

それを聞いたマリーさんはかなり険しい表情になった。

「なら、急が君を警察署まで連れて行かないと」

「どうしてですか?」

「君が証言になるからよ!きっと奴らも本気で君を探している」

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