第40話 文化祭2日目③

学校についった瞬間、沢山の人が来た。

「学校新聞の者です。昨日の告白について色々とお聞きしたいことが」

「俺は桜井ファンクラブの会長だが、貴様がぁぁ!」

「桜井さん告白されたんのー」

いろんな人に色々なことを言われる。

「さ、桜井さんこっち!」

俺は桜井さんの手を握って急いでこの人だかりから出た。


「こっちに行ったぞー」

沢山の人が向こうに行った。

「…ふー。なんとか逃げ切った」

俺が息切れをしているのに桜井さんは汗ひとつ流していない。だが、顔が赤くなっている。

「桜井さん。どうしたの」

「い、いや、べ、べつに手を繋いでいるのが恥ずかしいなんて思っていませんから!」

…どうやら、手を繋いでいたのが…。

すぐに手を離して謝る。

「ごめん。痛かった?」

「…少し…」

桜井さんはぼっそと何かを言った。

「…もう少し手を繋いでいていいですか!」

「桜井さんが嫌じゃなければ…手を繋がらせてください」

桜井さんはうなずいた。

俺はゆっくりと桜井さんの手を握った。

こんな時間がこれからも出来ていく、そう思うだけで俺は何とも言えない幸福感がやって来ていた。

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