第42話 楽しかった文化祭
優希に告白された文化祭はとても楽しかった。
小学生みたいな感想だが、これ以上、理由を上げてしまうと話が終わらなくなる。
そんな楽しい文化祭も終わり、私は今、次のドラマの撮影の休憩時間だ。
「美希ちゃん。今日の演技いつもより生き生きしてたけど、なんかいいことあったの?」
流石は私のマネージャーをずっとやっているだけあって、私がいいことあったのを見破ったみたいだ。
「わかりますぅ。いいことあったんですよー」
今の私の顔は嬉しすぎてデロデロになっているであろうが、なんかもうどうでもよくなった。
「ふーん。よかったね。実はさー、美希ちゃんにビックニュースがあるんだよ」
「何ですかー」
「ふふふ。なんと、なんと、なんと…」
千原さんはめちゃくちゃ焦らして来た。いつもなら少しイラってきていたが今日は全然そんなことない。むしろ私までノリノリでその答えを待っていた。
「ハリウッドに呼ばれましたー!!」
「イエー…ィ?」
数秒、私の思考が停止した。
ハリウッドの場所はアメリカ…日本から約9000㎞も離れた場所にある。
「いやー。すごい仕事が入ったねー。これでハリウッドデビュー…あれ、美希ちゃんその顔どうしたの?…飛行機が無理なら船も用意したよ」
「いや、乗り物のが嫌なわけじゃ…。なんで、飛行機が嫌だって知ってるんですか?」
千原さんに私が高い所が苦手で飛行機が嫌なのを言ったことなんてないのに…。
「…実はこの前のハワイの時に来た美希ちゃんのお友達に言われて…」
絶対に優希だ。…私は決めた。
「子役辞めます!」
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