第27話 本当に恐いもの①

今日は、桜井さんと旅行…もちろんみんないるけど。

空港に着くと桜井さんと桜井のマネジャーさんが待っていた。

「はじめまして、桜井のマネージャーをやらしてもらっている、千原香夜ちはらかやです」

そう言いながら、綺麗なお辞儀をした。

「いやいや、こちらも呼んでいただきありがとうございます。…お金は、みんなで考えたんですけど、やっぱり返します」

そう言って、お金が入った封筒を渡したが、

「いいですよ。来てくれて色々と助かったんですよ」

そう言って、お金は、受け取ってもらえなかった。

なので、お金は、ハワイでみんなで美味しいものを食べにでも行こうということになった。


「皆様、こちらは、東京航空ハワイ行き0021便です。もう間もなく離陸いたしますのでシートベルトのご利用をお願いいたします」

もう少しで、飛行機が出発する。

…私、桜井は、みんなに嘘をついた。

別に海外を嫌がっていないのだ。むしろ、前から行ってみたいと思っていた。

ただ、…飛行機が恐いのだ。こんな鉄の塊が空を飛ぶなんて、ありえない。

だが、今、それ以上に気になることがあるせいで、今は全然恐くない。

私の隣に優希が座っているのだ。

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