第13話 宣戦布告①
「おはよう。昨日の話でいいこと思いついたんだけど」
朝、学校に向かっている途中に光が来た。
「学校に新しい案を出して、錦城を入学させるってどう?」
初めは、何言ってるんだ。そう思っていたがこれがなかなかいい。
常灯高校いろいろなことに挑戦している。案もその一つだ。
まず、常灯高校には生徒会と学校会がある。
生徒会は生徒の為にある。
学校会は学校の利益の為にある。
生徒会が生徒の為に案を出すと、生徒会→教師→学校会の順番に過半数以上の票が必要になる。
反対に学校会が学校の利益の為に案を出すと、学校会→教師→生徒会の順番に過半数以上の票が必要になる。
生徒会が出した案を学校の利益にならなかったら、学校会が案を止める。
学校会が出した案を生徒の為にならなかったら、生徒会が止める。
そして、学校全体に関わる大きい案は最後に全生徒が投票して過半数以上の票が必要になる。
日本の政治に似せて作った取り組みらしい。
今回、光は生徒会の方に案を出すと言う。
「更生のために。と言う名目で常灯高校に肩入れしている、沢山の企業に協力してもらって働きながら学校に通えるようにしてもらっうのよ」
なるほど。それなら、お金などがない生徒が働きながら学校に通えるから生徒の為になっている。さらに、更生などをさせれるのなら、学校の評価も上がるだろう。
生徒会、学校会両方にいろいろな利益がある。これなら案が通ると思う。
「それで、勝負しない?」
光が突然そんなことを言い出した。
「だから、一緒に同じ案を出して採用された方が勝ちの勝負。負けたら勝った方の言うことを一つ何でも聞くっていうのでどう?」
「む、無理、無理。俺、発表とかが、苦手なの知ってるだろ」
「苦手、苦手で終わらしてたら、人生つまらないわよ。それとも私の勝ちでいい?」
それも嫌だ。つまらない人生が、いやなわけでわなく、光に勝ちを譲るのが嫌だ。
どうしようかと頭を悩ませていると後ろから声をかけられた。
「おはよう。優希くん、光ちゃん」
なんと、桜井さんだ。
「なんの話をしているの?」
桜井さんの目が怖い。
…なんか怒っている?
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