第10話 日付を決めるのは難しい④

今日は早く家を出た。

理由は一つ。桜井さんと話がしたいからだ。

早く学校に着けば桜井さんがいるかもしれない。そう思い足早に歩く。

学校に着き、中に…入らなかった。まだ門が閉まっていたのだ。

早く着すぎたー。

一回帰ろうとも思ったが門の前で座って、先生が門を開けるのを待った。

三十分ぐらいが経ってようやく先生が門を開けにきた。

「…?!お、おはよう。桜井さん」

門を開けに来たのは桜井さんだった。

桜井さんも少し驚いた。

「おはよう。…………」

少しの間沈黙が続いた後、

「10月25日の日曜日予定空けといて!」

それだけ言って桜井さんは走り去ってしまった。

「桜井さん。…門開けてほしかったな」


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る