第11話 運動より勉強①

ピンポーン

「はーい」

扉を開けると相馬がいた。

「た、助けて下さい。アニキー」

わー。休日の朝から後輩に頼み事されたー。


とりあえず、部屋に入れ落ち着かせてから話を聞いた。

「聞いてください。昨日の放課後に不良カツアゲされている子を見つけたんです」

「それで?」

「助けに入ったんですが、返り討ちにあって逆にカツアゲされかけたんです!」

 「何やってんだ?」

 「そんなときです」

 落語家のように話す相馬。

 「可憐な女性が現れて、僕を助けてくれたのです」

 詳しく話を聞くと二十歳くらいのお姉さんでヒールなのに背負い投げなど、柔道の技で不良を倒したらい。

「それで何で助けて欲しいんだ?お姉さんに助けてもらったんだろう?」

俺がそう聞くと、 困った顔をして相馬が言う。

「実は、その後から家の前などに、不良の手下ぽいのがいるんです。その、不良の手下ずっと付いて来てるんです」

ストーカーかよ。

こっそり窓から外を見るとこちらを見てる人がいる。

ずっと、こっちを見てる怖すぎて笑えない。

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