第6話 朝の訪問者③

それから、準備を済ませて、少し早いが学校に行くことにした。

玄関に鍵をかけて、学校に向かって歩く。

「前回のテスト、私九十六点だったんだけど、ライバルは、何点?」

「…百点」

そう言うと、悔しがる光。

「最後の式間違えなかったら、私も百点だったのにー」

「見直し、しなかったんだろ」

「したよ、したのにー。悔しい〜」

そんな話をしながら学校に着いた。教室の鍵を取りに職員室に行く。だが、職員室に鍵がなかった。

ということは、もう誰かが教室を開けた、ということだ。

先生が光に用事があったらしく、俺一人で先に教室に行く。

教室には、桜井さんが一人で本を読んでいた。

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