第6話 朝の訪問者②

「さすがライバル。部屋綺麗にしてるね」

珍しく、光に褒められた。

「なんだよ。いつもは、「この程度か」とか言ってくるくせに」

「いや、本当に綺麗に片付けられてあるから」

少し、違和感があるが、別に褒められるのは、嫌じゃない。

「…お茶かジュースのどっちか、いる?」

「うーん。お茶頂戴」

冷蔵庫から麦茶を取り出し、コップに入れる。

「そういえばさ」

「うん?」

「なんで、自分のこと、僕から俺に変わったの?」

そ、それは。…俺には、姉がいる。

その姉に、「僕とか言ってるのキモい」と言われたから変えたなんていえない。

「…高校デビューで性格を変えてみた」

「へー、そんうなんだ。私いるの知ってたのに?」

す、するどい。

確かに、知り合いがいるのにいきなり性格を変えるなんて変だ。だが、今更理由は、変えれない。

ここは、押し通さなければ。

「いいだろ別に、そういう年なの」

同い年に、言う言葉では、なかったが、

「ふーん」

取り敢えずこれで納得してもらえたみたいだ。


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