第4話 切っちゃうの?

ショックのあまり、ずっと放心状態だった。

約束をしたのは、小学生の時だった。そんな約束なんか忘れられていたのかな。

しかも、それを信じて、もう一度告白してよかったのかな?

はぁ、何にてんだろうな、僕。

カチカチカチ。

桜井さんがカッターを取り出した。

もう一つ作るのかな?

すると、そのカッターで、中島(※消しゴムです)を切り始めた。

え、えー。

しかも、切った所から赤い液体が出できて妙にリアルな作りになっている。

…桜井さん。

あっという間に、中島(※消しゴムです)はボロボロに。

そういえば、聞いたことがある、嫌いな人の名前を消しゴムに書いて、カッターで切ると、スッキリするって。

まさか、それかな。だが、僕…俺に、それを聞く勇気が無かった。

桜井さんの筆箱の中に、もう一つ、人型の消しゴムがあった…。

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