選択分岐開始章 

二人との新たな出会い (選択肢あり)

疲れが残っているのかかなりふらふらしていて

他の学園の生徒も私と同じ様な体調なのか

ふらふらしている。私はそのまま外に向かう

足取りもかなりゆっくり。


「菜月さん大丈夫?」


外に出ると後ろからみゅうなさんが私を追いかけて来て声を掛けて来た。

っとその時ぐらぐらと円を描くように変な感覚が起こり目が回る。

私は腰が抜けその場に座り込むと同時に

みゅうなさんも同じ様に座り込み。


「皆さんお知らせします!すぐに学園の建物の中にお戻りください

外に居るのは大変危険です!校舎の中にお戻りください!」


みゅうなさんは地面をう様に校舎目指して移動。


「危ない!」

何処からともなく危険を知らせる声が聞こえ。


ズドンッ!バキバキッ!


っと音がし右に植えられていた大きな大木が折れ曲がり

襲い掛かって来た!


「キャァァー!」

っと大きな悲鳴をあげるみゅうなさんをとっさに思い切り

両手でみゅうなさんの体を左に突き飛ばして居た。

みゅうなさんは私の近くから離れた瞬間、私の目の前にスローモーションの様に

木が倒れてきた瞬間。


「ワンワン!」


ザッツザザザザッっと滑り込む様に地面を滑り込む音が

聞こえ私に誰かが覆い被さる何かが暗くてはっきり顔迄見えない。


「菜月さん!」


っと声がした瞬間意識が飛び意識を失った。


暗い闇の中に一本の木が現れ木の傍で少年と遊んでいる。


「もっと聴かせて!」

「僕下手だから又今度聴かせてあげるよ!」

「わかった!約束ね?」

雷の音がゴオオオオっと鳴り響き

「菜月ちゃん危ない!」

の声、少年の手には小さな茶色い猫を抱きかかえている。


あれからどれくらい経ったのか覚えていない、目が覚めると部屋の

ベットの掛け布団の上に手を交差させ眠るかのんさんの姿。

さっきの記憶は一体何だったのか全く記憶の中には無かった。

幼少の頃の記憶、幼稚園または小学生の低学年くらいの。


「んっんんっ菜月さん目を覚まされましたですか!」


かのんさんが目を覚まし起き上がる。


「あれから私どれくらい寝ていたの?」

「いっ一週間ですあのっその事なのですが、菜月さんを助けられた

湧麻君なのですがしばらく、入院されました

ですが何処に入院されたかわかりません」

「湧麻君?が入院って」

「お話では足を骨折されて全治二ヶ月だと伺いました、

ですがご心配掛けたくないからと、教えて頂けなくて」


かのんさんはこれから会いたい人が居ると部屋を出て行った。

私はスマフォを見ると、倉橋祐弥と言う男性から昨日連絡があり。


『ご連絡頂いていてお返事が遅くなり申し訳ありませんが

ハーモニカをお受け取りしたいので裏庭でお会い出来ませんか?』


と連絡が来て居た。私は今日会えないか連絡すると午後の三時に

待ち合わせをする約束をした。


今は午前七時だったので軽く食事を済ませ

縫ったくまのぬいぐるみを埋め忘れしていたのを思い出し元にあった場所に返す為

裏庭に向かった。


裏庭に着くと早朝にも関わらず二人の学園の生徒の姿が。

一人は誰かと待ち合わせか電話を掛けていた。

「あの人ここ最近よく見かけるよね?落とし穴でも作るとか?」

「まさかぁーそんな事されて落ちたりしたらどうなるの?」

「そろそろ行こうまた変な連中に声でも掛けられたく無いし」

「そうだねっあの人達が来たら何されるか」

ぬいぐるみが埋めてあった木の辺りに、男性がしゃがんでいてスコップ

でモグラの穴をまるで掘ったかのように穴が無数に掘られていた。


学園の生徒かわからないけど私服姿。

フードつきの青いパーカー姿に、白い長ズボン、身長百五十六センチで

黒いハット帽子に茶色いサングラスを掛けている。

噂をしていた二人の学園の生徒と待ち合わせをしていた人も居なくなり

このタイミングが一番いい様に思えた。

もしかしたら探しているのはこのぬいぐるみの様な気がして。


「あのぉー」

はっとした様に反応し、振り返り土を掘る手を止める男性

少し警戒をしている感じもしたが、私が手に持っていた

白いくまのぬいぐるみを見て一瞬でくまのぬいぐるみをガンミ。

男性はスコップを置き立ち上がり。

私と向き合う形で立つ。


ガッっと何も私が言う前にくまのぬいぐるみを奪われて行った。

「くっくまごろぉ・・・・・・!」

目を輝かせ喜ぶ男性。

「すいませんここに埋められていたので私が」

男性はくまの耳を見て一瞬止まる。

「これっ違うかもっ」

一瞬にして空気が凹みモードに。

「もしかして私が耳を縫ってしまったので・・・・・・」

「えっ!本当に!ぬっ縫ってくれたのぉー!うわぁーありがとう!」

男性はぬいぐるみを、ぎゅうぎゅう、すりすりしながら顔に押し付け

喜んでいる。


「そんな幼稚な奴と絡んでないで俺と遊ぼうぜ!」

不良みたいな一人の学園の生徒姿の男性、余りの恐怖を感じたのか

くまのぬいぐるみを持った男性が私の背後に隠れる。

「まじかよっ女の背後に隠れやがったぜこいつ」


私の右手首を不良に掴まれ物凄い恐怖に感じる。

「はっ離して下さい!」

とっさに手を振り払おうともがくが強く握られ

振りほどく事が出来ずに居た。


「やっ辞めてよっ!可哀想だから!」

 ドンッ!

不良の真後ろに黒い帽子と茶色いサングラスを掛けた

身長百六十八センチ位の別の茶色い髪の

学園の制服を着た男性が現れおもいっきり不良に体当たり

不良がその場に倒れ込み。

その隙をついて私の右手を掴み私の後ろに隠れていた男性の左手も

同時に手を引き走り出す。


「待ちやがれっ!てぇめーぇ!」


「あはっ!来てくれたの!ゆうや怖かった」


バシッドカッ!


物凄い音と共に私とくまのぬいぐるみを持った男性の手が離れ

ゆうやと言う男性がすぐに立ち上がって再度攻撃してきた不良から背中を押され

押された勢いで近くにあった木に正面から強く頭をぶつけ

倒れ込む。


「こいつ弱っつまんねぇーもう少しストレス発散になるかと思ったけど」


不良はその場を去り逃走。


ぬいぐるみを持っていた男性がゆうやと言う男性に駆け寄る。

私は恐怖でその場に立ちすくむ。


「ねぇ!ゆうや起きて!」


ゆうや君は失っているのか反応が無くもう一人の男性はぬいぐるみを左側に置き

上下に揺する姿。


「んっんんっ重い」

ゆうや君を男性が体を持ち上げ木に仰向けに座らせもたれさせる男性。

その場にしゃがみ込み様子を伺っていると、目を覚ます

ゆうやと言う男性。


「いっつ」

立ち上がろうと腰を上げるゆうやと言う男性、腰の辺りをさすっている。


「はっ春紀、さっきの人は?いっ痛っ」

黒い帽子を右手で取りその場に置くと左手で再度頭を擦る。

一瞬顔を歪め。

「!?」

ゆうや君と目が私と合い一瞬ハッとしたゆうや君。

私の中でどこか懐かしさがよぎった。

ゆうやと言う男性はかなり驚いていて何かを言いかけた。

もう一人の男性がぬいぐるみを両手で持ちゆうや君の前に

突きつけ見せる。


「あっあのねっ!この女性が僕のぬいぐるみを直してくれたの!」

私がゆうや君の右側に近寄ると。

「僕は水橋春紀みずはしはるきこっちは倉橋祐弥」

「あっ私は瀬戸菜月です」

祐弥君は左手で頭を擦って表情を曇らせて居たので私は

祐弥君の頭の辺りを見るとたんこぶが出来ていた。


「うわぁーんそんなに痛いのぉ!僕のせいでゆうやがぁー!僕医務室に行って人を呼んで来るから待ってて!」


春紀君はぬいぐるみを両手で抱えながら学園の方に走って行った。


「まっ前に僕と」

私の方に目線を向け小さな声で私に何かを言いかける祐弥君。


「どうかされましたか?」

声のする方を見ると以前中央の館で被害にあっていた男性と目が会う。

両髪を結んでいる小さな女の子も男性の右手でぎゅっと手を繋いでいて

少しおびえている。

中央の館の二階でガラスを割った犯人にされていた記憶が頭によぎる。

どことなく涼君にそっくり。


涼君にそっくりな男性は祐弥君の様子を見ながら少し

心配そうに見ていた。


「僕でよかったら医務室に連れて行きますが?」

「お願いできますか?その前に一つお尋ねしたいのですが

もしかして涼君ですか?」


涼君に似た人は、祐弥君の正面に立ち、両手で祐弥君を抱きかかえ

小さな女の子は涼君に似た人の左側のズボンをぎゅっと握る。

一瞬私の言葉に反応を示したけど。


「いっいえっ人違いだと思います。ではっ医務室に連れて行きますので」


涼君に確かに似ていたけど少しばかり動揺していた事も気になった。

そういえばさっきの祐弥君待ち合わせをしていた人と同じ人

だった様な気がっと気がついた頃には医務室に連れて行ってから

だいぶ経っていたので、とりあえず待ち合わせ時間迄待った

けど来なかったので部屋に一度戻り再度メールをした。


十四時頃かのんさんが嬉しそうにキッチンで料理をしていて

部屋迄いいにおいがただよっていた。

トントン

っと部屋のドアを誰かがノックし


「はいっ!どうぞ」


と招き入れると部屋にかのんさんが入ってきた。

手にはお皿の上にパイが乗っている。


「あっあのぉ~よかったら味見して頂けますか?

ココナッツパイを作ったのです」


照れているのか顔が真っ赤。


「じゃぁせっかくだから頂こうかなぁ~」


私はテーブルの前に移動し座るテーブルの上にココナッツパイの乗った

お皿を置くとお飲み物を取りに行きますね?とかのんさんは部屋から出た。

再び戻ってくるなり。


「どっどうですか?お味は?」


かなり真剣に聞いてきた。

テーブルに紅茶のカップをココナッツパイのお皿の右側に置きながら。


「じゃぁ~頂くね」


フォークで少しココナッツパイは少し粉っぽく少しむせそうになり

紅茶のカップを取り飲む。


「ごっごほっおっおいしいよっ、だっ誰かにプレゼントするの?」

「ひっ秘密です!感想聞かせて頂きありがとうございましたです」


かのんさんは顔を赤らめながら私の部屋から出て行った。


私が部屋でかのんさんと小さなお茶会をしていると、

祐弥君からメールが届いていて明日裏庭で再び二人で会う約束をした。

少し私が転寝していると天井に大きな渦が現れ沢山の聖霊が

その歪みの中から現れ、その中にニーナの姿も。


「菜月!よかった無事で」

「ニーナなっ何があったの?」


聖霊達は私の部屋から一瞬で消えニーナだけが私の部屋に留まった。


「菜月それより大変、祐弥君が何者かに襲われているの!

早く行った方がいいよ?」


「祐弥ってあのハーモニカを落としていた人で

もしかして不良男に怪我をさせられた人なの?」


「他に誰が居るの?」


私はニーナの後を着いて行くと裏庭近くの並木道にたどり着く。

目の前に祐弥君の姿があり化粧の濃い女の人と何処かに行く姿が

こっそり木の影を使い追いかけると、別の女性二人も

まるで待ち伏せしている様に現れた。


「ねぇ!何で呼ばれたのかわかるよね?」

待ち伏せしていた学園の制服を着ている金髪の髪の女性が

祐弥君の右肩を掴み、もう一人の青い髪に染めた女性が

左肩を掴み身動きが取れないようにされる祐弥君。


ボコッ

っと裕弥君のお腹を目掛けて化粧の濃い女性が右手の拳で

攻撃。


「うっ」


その場に崩れる様に両手でお腹の辺りを守る様にうずくまる祐弥君。

両側に居た女性二人が祐弥君の学ランを脱がすと

白いYシャツのボタンを右側の金髪の女性が上から二つ引っ張り

その場を去る。

青い髪の女性は祐弥君の顔に近寄るとあごを右手でグイっと

押し上げ強引に唇にキスをして去った。


「あんな酷い事されて何もやり返さないなんて」


私の右の耳元から小さな声が聞こえ振り向くと

みゅうなさんが右側に立って祐弥君と化粧の濃い女性を

見ていた。


「ごめんね?偶然通り掛かってあの人何処かで会った事が

あるけど、菜月さんの知り合い?」


「少し助けて貰った事があって」


「湧麻君の事はかのんさんから聞いたと思うけど、理久君何度も菜月さん

の部屋にお見舞いに行ってたみたい。

あの男性誰かわからないけど、菜月さんが気になるなら理久君の事は

諦めた方がいいと思うよ?

私なんとなくだけどかのんさんが気がある感じがしたから。

只、理久君の感じでは菜月さんに気がある気がしたけど

菜月さんはあの男性が気になるの?」


 目次移動して下さい。


      (祐弥君が気になる選んでください)

      ( 祐弥君は気にならないを選んでください)

















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