シュミレーション施設

目の前が急に暗くなり気がつくとジャングルのような場所が

目の前に現れ目の前には小さな川が流れていた。

湧麻君が川の方に走る。


みんなも湧麻君の後を追うかのように川の近くに走る。

私も川の前に走ると湧麻君から指示が。


「菜月さん僕がタイヤに縄を付けるからそこのタイヤを

こっちに運んでくれる?」


湧麻君は手際良くイカダを作り上げていくので私は湧麻君の指示に

従う手際がよく相当慣れている様に思えた。

私はタイヤを湧麻君の方に転がし、湧麻君はタイヤに縄を着ける。

他のチームも力を合わせて協力する中

一番手際が悪そうに見えたのはみゅうなさんと理久君のチーム。


私と、涼君のチームは同時に川にイカダを運んで後は川を渡る準備が整う中。

「ちょっとみんなもう川に向かって行ってしまうじゃない!

ここは私がやるから、縄を結んで貰える?」


「はいっすいません、今やります」


理久君は焦るみゅうなさんとは違いマイペースで作業をこなすがとても眠そう。


私はシロを両手で抱きかかえと湧麻君は先に川にイカダを浮かべ、

イカダの上に乗り湧麻君が棒を使い一人で手際よく漕ぎ始める。しばらく進めて

行くと背後からミチルさんと涼君ペアーが追いついて来ていた。


「待ちなさいそこの二人!涼さん早く漕いでください!」


涼君は無言のまま両手で漕いで必死。

私達は先に川を渡りきり、イカダから降り食料を探す。


「僕その辺で魚を探してみるね?」


湧麻君を追いかけるようにシロも一緒に走って行ってしまった。

私は近くの木に生っている実をもぎ取り集める。


涼君とミチルさんぺーアーも辿り着きイカダから降りると。


「これはつくしですね!卵とじに出来ますね?」


「卵ありますかねぇー、あっありました!」


なぜかにわとり小屋が目の前に突然出現し小屋の中に卵が転がっていて

ミチルさんが拾う姿が。

ミチルさんの手には両手に白い卵が握られている。

私は余りにもびっくりしてしまい目が丸くなる。


しばらくして湧麻君が鮎を手にし歩いてくる。

捕れて嬉しいのか満面の笑みで戻って来ていた。

シロは鮎を欲しそうに魚を目にし飛び跳ねている。


「三つ葉があるといいのですが」


まだ、涼君は黙々もくもくと山菜集めに没頭している。

私と湧麻君は一緒に調理場に向かう。


料理場で採れた木の実を洗いお皿の上に置く。

湧麻君も鮎を洗って、木の棒に刺し準備をしている。


涼君とミチルさんのペアーも調理場に来たがまだ

みゅうなさんと理久君の姿が無く私は気になり

湧麻君に任せて二人の様子を見にイカダの場所迄戻った。


イカダのある場所に戻るがイカダは二つしかなく、川の向こう側には

誰の姿も無く、何処に居るかもわからず。


「大丈夫聖霊の気を感じるから」


ニーナが姿を現し私の右肩に座る。


「何かあったら聖霊が助けてくれるんだよね?ありがとう

心配して出てきてくれて」

「いつでも助けてあげれる訳でも無いけど」


ニーナは少しトゲトゲしている。

「たっ助けて!」

どこかでかすかに助けを呼ぶ声が聞こえたが辺りを見渡しても

姿は見当たらない。


「なっ菜月・・・・・・ちっ力が何か吸い取られて、なっ何

この力とても邪悪な」


ヒューっとニーナが右肩から落ちパァーっと消えてしまった。


「にっニーナ?何処?えっ」


「ぴーっ皆さん落ち着いてください!只今非常事態が

発生しました!そちらにテントをご用意しましたので

そちらで組み立てしばらく待機してください

こちらに意識を戻しますので」


私は不安な気持ちとストレスが織り交ざり

力が抜けふらっとなる。


ガッシッ

っと何かに捕まれる様に支えられ、思わず振り向くと湧麻君の姿が。


「おっお姉ちゃん大丈夫?理久君もみゅうなさんも調理場に

来たよ?僕その辺見てくるから先に戻って」


私は起き上がると湧麻君は様子を見てくると私に伝えるとシロと走って

どこかに行ってしまった。


私は調理場にゆっくり戻ると、みゅうなさんが

私に気がつき私に駆け寄って来た。


「あっ菜月さん!戻ってきた!おーい」


みゅうなさんは両手で私を抱きしめ少し安心した。


「心配して私達のこと探しに来てくれたんだよね?ごめんね!

心配かけて!みんながイカダを着けていた場所からいつの間にか別の場所に

辿りついてしまって、何かに連れて行かれているみたいだったの、

聖霊が助けてくれた瞬間聖霊が消えてしまって」


恐らくさっきの助けての声とは関係無い気がした。

倒れそうになった時には既に調理場に居てもおかしく無いのも

あったので。


「すみません理久君ペグ取って頂けますか?」

涼くんが理久君とテントを組み立てしている姿が。


「私何か飲み物探してくるね?」

みゅうなさんはみんなの為に一生懸命に動いている。


夕方になり、テントも張り終えみんなが落ち着くが湧麻君が

戻ってきていない。


「湧麻君戻って来ないね?ミチルさんは疲れてテントで

休んで居るけど実はね、私一年前にこの学園に入学したけど

最近気になる人がこの学園に入学した噂を聞いて探している所なの

その人の事が前から好きなのもあるけどまだ学園でその人に会えて無くて

菜月さんはこの学園に入学したきっかけは?」


「わっ私は一日で彼が出来たって妹に誘われて

興味が湧いて」


「そうなんだっお互いにいい彼が見つかるといいねっ

私も少し休もうかなっ又ねっ菜月さん」

「はいっゆっくり休んでください」


私はバットエンドについてみゅうなさんに聞こうと思ったけれど

状況的に聞くタイミングを逃し、少し一人になりたくてテントに戻らず

歩いていた。空には夕日も見え始め。


「まさかこんな所に迄影響が?本当にこの学園に来る

べきだったのか一体何が起きているんだ?

大季も大季だっ王に逆らい」


ガサッドタッ!


っと近くに落ちていた石に足を取られ近くの草むらに倒れ込み

音を立ててしまった。


「だっ誰か居るんですか?っ!」


涼君が背後で倒れ込む私を見てびっくりしている。

私は慌てて起き上がり。


「聞かれてしまいましたか?いっ今の?」

「すっ少しだけですがすっすいません聞いてしまいました」

「いっいえっ!気にしないでください

それより菜月さん、一つお聞きしますが何か記憶を失っていませんか?

昔の、いえっ何でも・・・・・・」


「お待たせしました!今から学園に意識を戻します!

そのままお待ちください」

涼君に記憶を失っていないか聞かれよく考えると中学生から前の記憶が

思い出せない事に気がつく。

なぜ涼君がその事を言ったのか今の私にはわからなかった。


目の前に渦が現れシュミレーションのカプセルに仰向けのまま横になっている。








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