ルームメイトとの出会い
部屋に戻るとニーナは部屋の机の引き出しの中に入り、
中には小さな部屋が出来ていて私の部屋にそっくり
一式の家具が揃っていた。
再び部屋から出て散歩をする為中央の館の二階に移動
窓の外を覗き裏庭を見ると
何か木の辺りで男性が何かを埋めている姿が見えた。
ガッシャーン!
っつと近くで窓ガラスの音が割れる音がした為右の廊下を
とっさに振り返ると警備の男性がガラスが割れる音に急いで駆けつける
姿が目に入る。
「だっ誰だぁ!こんな事をするのは」
「わっ割ったのはあの人です!」
ガラスが割れた近くの生徒が私の方を指差し
警備の方が私の方を見たかと思うと、丁度二階の階段を
上りきった真横に五歳くらいで両髪を左右に縛る小さな女の子を連れた
男性が立っていた。
「またあいつか!何度被害を出せば気が済むんだ!
こらっ!待ちなさい!」
男性は小さな子供を両手で抱え階段を駆け降りて逃げるように
その場から走り去り。
警備員の方は逃げる姿を見て追いかけて行き居なくなる。
ガラスが割れた辺りに二人の男性が苦笑いしながら見ていた。
「丁度あいつが居てくれて助かったなっ!」
一人の手にボールが握られていて状況を見ても先ほどの
子供を連れていた男性は偶然通りかかっただけで被害者だと感じ
あきらかに犯人はあの二人に思えた。
一人増えたのでもう一人はボールを拾いに外に取りに行っていたのかも。
私は再度外の裏庭を見返すと誰の姿も無く気になったので
裏庭に移動した。
裏庭は桜の木が何本も植えられていてそのうちの一本だけ
何かを植えられた形跡があった為周りに人が居ない事を確認し
何かを掘られた形跡のある場所を掘り返した。
するとビニール袋の中からぬいぐるみが入った物が出てきた。
白いくまのぬいぐるみは右の耳が破れて取れかかっていた居たので
掘った土だけ埋め、ぬいぐるみを部屋に持ち帰り取れかかった
くまの右耳のみ縫った。
先ほどメールをしていた倉橋佑弥と言う男性からの返事は無く
十七時を回っていてお腹も空いてきた為食堂に向かう。
食堂でバイキングで好きな物を選び食事を済ませて
再度カフェの場所を通ると、先ほど居た数人の生徒の姿が。
「私ホットミルクがいいなぁ!」
「ホットミルクね?」
テーブルを取り囲むようなカウンター席が見え友松さんが
飲み物を準備している。棚には数え切れない程色々な種類の
飲み物の箱が。
「お待たせ、潮風さんはホットココアねっ!」
手際よく注文通りの飲み物を用意しているけれど常連さんなのか
名前迄把握する程仲が良さそうに見え、近寄れないのが分かる気がした。
「友松さん今日はお二人はお休みなのですか?私
さっき春紀君を裏庭で見かけたんです!」
「二人の方が何処に居るのか把握されないのですか?」
「僕にそこ迄知る権利はありませんしプライベートな事ですから
そっとしておいてください
それよりいいのですか?恋愛相手をお探しになる為にこの学園に来られて
僕と話をされていてお時間がもったいないと思われますが」
「私は友松さんとデートしたいです!」
「ですから僕は恋愛をする為にこの学園に来た訳ではありませんから
何度も言って」
プルルルッ
タイミングを計ったかのように電話の音が鳴り響き
「もしもし友松ですが・・・・・・あっはいっお疲れ様です」
スーツ姿の赤いエプロン姿の女性が姿を現し、カウンター席に座って居た
数人の女性が席を立ち。
「残念もっと話がしたかったね」
「これからどうする?みんなで部屋で集まってDVDでも観ながら
お話しませんか?」
「それ楽しそう!なら何かお菓子持って行くよ!また後でね!」
集まっていた女性達数人はバラバラに拡散し。
女性と入れ替わる様に友松さんはその場から姿を消し奥にある
部屋の方へ。
飲み物を飲み終えた女性達二人もその場から居なくなり
新しい学園の生徒さん達がカウンター席に座り、
女性に飲み物を注文している。
数分後、赤いエプロンを外した友松さんがその場を急いで移動し
走ってどこかに行く姿が。
まだ誰かとスマフォで話をしている。
私は再び部屋に戻りやる事を済ませ寝ることにした。
翌朝
トントン
っと私の部屋のドアをノックする音で目が覚め
部屋のドアを開くと。
茶色の髪が長くピンク色の可愛いふわふわした服に身を包み
荷物を持った女性が立っていた。
身長は百五十五センチくらい。
「あっあのっすいませんおっ起こしてしまいましたか?」
私のピンクのパジャマ姿を見て慌てて謝って来た。
「わっ私は月夜かのんと言います!きっ今日から
同じルームメイトでおっお世話になります!
よっ宜しくお願いします!」
と紹介されとても人柄がよく吸い込まれそうな性格の
かのんさん、一目で惹かれた。
「私は瀬戸菜月です!宜しくお願いします」
私が紹介するがかのんさんは私の右肩に座る聖霊のニーナに
視線を移しこれからあの学園でのミッションを受ける事に
なるのかと昨日の出来事を思い出す。
「皆さんおはようございます!本日ご入学された方」
っと校内放送が始まり、かのんさんは校内放送の指示を聞き
私が昨日した事と同様に、やる事をやり聖霊の玉探しの為
中央の館に、ミッションがある為私達は午前中
中央の館の建物には入る事を禁止される案内も入る。
私はスマフォで隠しのイベント案内が届いていた為シュミレーションの建物に
移動した。
体育館の隣にシュミレーションの建物が新しく出現し中に入る
メイド姿の女性が立っていて、箱の中から番号を引くように
指示され、番号に書かれた場所へと移動。
第三ブロックと書かれていた為その場所に着くと
カプセルがズラッと並んでいたので一番手前のカプセルに
仰向けで横になると自動で勝手に蓋が閉まった。
「お待たせしました!簡単ではありますがご説明させて頂きます!
肉体から抜け意識のみで体験していただくアトラクションになります。
では!目を閉じてください」
案内に従い目を閉じると
「では、仲間と協力して力を合わせ無事にゴールを目指してください、
あなたの仲間はこちらになります!
横に一列に参加者全員のモニターに一人ひとりの画像が現れ右から
紹介するように矢印と紹介する順番の案内が。
一番右の金髪でウエーブのかかった髪の長い外人さん。
モデルさんの様なとても綺麗な方。
「はじめましてぇー私はミチルといいます!宜しくお願いします!」
モニターの二番目に以前図書館で出会った涼君が自己紹介をし
次に性格の玉を奪って逃走した、白い犬を連れた男性が現れると
涼君の顔嫌な顔をしていたのをモニター画像を見て感じる。
「あっあなたと又出会うなんて!?」
涼君の声や姿に反応する様になぜか嬉しそうな犬を連れた男性。
「また会ったね?何処か縁でもあるのかなぁ?僕達」
「えぇっそうみたいですね!」
目の前の画像で一瞬犬を連れた男性を睨む涼君。
「僕は
シロ見ての通り僕の相棒だよ」
白い子犬を両手で掲げ上げ顔をみんなに見えるように正面を向けている
見せている
子犬が可愛いのでみんな反応も早い。
「僕は
何処と無く眠そうで、やる気を余り感じさせない
おとなしそうな人。
「じゃぁ次は私、私は春咲みゅうな《はるさきみゅうな》宜しくね!」
頼りになりそうな少し肌が焼けた体育系のお姉さんタイプ
ハキハキした口調でスポーツをやっていそうな感じも。
私が自分を紹介すると、涼君が反応をして来た。
「菜月さん又お会いしましたね!宜しくお願いします」
「では紹介も終わりましたので、ミッション内容に移ります
まずはイカダを二人一組で作っていただきます。
トラックのタイヤと縄、板で作って頂き川を渡り、
山で簡単な料理を作って頂きゴールしてください、
昨日のお食事の際にアンケートで皆さんデートするならでジャングルと
回答されました方ですので気が合われる方が揃われたのでは無いでしょうか?
男女ペアー一組、ずつにつきましては、こちらであらかじめ決めさせて
頂きました。
こちらの方です!」
とペアーが紹介され、ミチルさんと涼君
みゅうなさんと理久君ペアー、そしてまさかの涼君と対立中の
湧麻君と私に。
「ではミッション開始!」
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