レンとアイリス 冒険者ギルドへ
レンとアイリスは世間話が一段落つくと学園が始まるまでの予定について語り合い始めた。
「それで、レンはこれからどうするの?」
「僕?僕は色々と行かないといけないところがあるから…とりあえずは冒険者ギルドかな」
「冒険者ギルド?」
「はい、魔導士の任務の息抜きにちょっと冒険者もやってたんです」
「へ〜」
「良かったらアイリス様も来ます?」
レンがアイリスに尋ねると一瞬の逡巡の後に
「そうね。魔導士として以外のレンも見てみたいし」
と答えたためアイリスも同行することになった。
冒険者ギルド。それは魔導士連盟と対を成す存在である。魔法の連盟、物理のギルドというふうに言われており、2つの組織は有事の際は互いに密に連携している。とはいえ普段はあまり干渉しあわないのだが、レンはその通例すらもねじ曲げるのだった。
「そういえばなんで魔導士のレンが冒険者ギルドに行ったの?」
「単純なことですよ?僕は魔法よりもどちらかといえば近接戦闘、物理のほうが好きなんですよ」
「そうなんだ。まあ詳しくは着いたらわかるわよね」
「そうですね。でもこの姿で行くと僕だとわかってもらえないのでまたちょっとすみませんが人格変更してきますね」
「『
レンはまた見た目を変えた。しかし今回は見た目だけではなく口調なども全て変わっていた。
「ふ〜、最近はあんまり使ってなかったから不思議な感じだな」
「レン…なの?」
「ああ、これが俺が冒険者として動くときに使う人格『第二人格 レイン』だ。まあアイリスにこんな口調で話したこともないから驚くのも無理はないよな」
「ええ、まさかレンにそんな一面があったなんて」
「まあこんだけ変わってるけど俺は俺だから。安心してくれ」
「そうね」
アイリスは自分のことを呼び捨てで呼ぶレン(レイン)に違和感は覚えたが、レンの言動や行動にはいつもと変わらない自身への優しさが入っていたので、納得することにした。
そしてそこから5分ほど歩き、ギルドのクレセリア本部へと着いた。ここでアイリスはレンの2つ目の力を知ることとなる。
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