結婚してからのこと その2

 あれは2004年(平成16年)の1月だったかな?

 私と同年代の鈴木先生が責任者である国際松濤館大塚道場に、女房を一人で見学に行かせました。私は道場の外で待機。稽古終了後に「ここに通う」との女房からのメールを受信。建物玄関前で久しぶりに鈴木先生に挨拶し「女房です。実は結婚してました」と報告しました。

 そしたら「なんで式に呼ばないんだ」と怒られた。あれ本気で怒ってたな。いやー、あまりおおっぴらにできない事情というものがゲフンゲフン。

 でも次の瞬間に気を良くした鈴木先生は「じゃあ今日は飲まないといけないな!」と言って、道場生と私と女房を引き連れて、駅前の居酒屋に飲みに行ったのでありました。うん、昔と変わらない。変わったのは、私に配偶者という名の保護者ができた事と、鈴木先生に空手着姿で走り回る息子さんができた事だ。


 さて、女房も入門し、私も久しぶりに空手の稽古を再開しました。型とかかなり忘れていてあせる焦る。で、おっかなびっくりではじめた女房は、結局私より空手にはまりました。週に3日も通うほどでしたから。

 大塚道場が休みの日には、久が原の総本部にも通ってました。

 そこで市原先生の指導も受けます。「スゴイ! 他の先生と緊張感が全然違う!」というのが女房の感想。「他の先生たちは優しくて丁寧でわかりやすいんだけど、やっぱりあの緊張感は空手なら必要よ!」と正直な感想を述べていた。

「でも市原先生だけじゃ人来ないね」率直すぎると敵増やすよアンタ。


 時間があれば家でも私が女房に基本動作や型などを教えてました。そんな甲斐もあり女房は2004年6月末に9級合格。

 女房の審査に私は仕事で間に合いませんでした。総本部に到着したのは審査終了して結果発表の直前。でも友人「Y」はしっかり見届けてくれました。

 で、この日の審査、少年部からは1人も初段合格者が出ませんでした。

「ダメだね、全然ダメ!」

 というのが市原先生の講評。少年部にも容赦無いなあ。ホント相変わらずでありました。

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