　ちょっと私事に寄り道します。

　1992年（平成4年）に就職して、一人暮らしを開始したのですが、その場所は京王線の仙川と小田急線の成城学園前との中間点、なかなか豪華なマンションでした。なんたってエントランスに西洋甲冑（かっちゅう）とレーシングマシンが置かれてるくらい。

　なんでそんな所に住めたかと言えば、そこが会社の寮だったのですね。

　当時のドラマで、中山美穂が住んでるという設定でロケも行われた物件。バブル期に会社が独身寮として契約してまして、今では考えられない話。

　当時から人生どんぶり勘定だった私は、毎月の寮費がいくらだったのか覚えてません。初年度は3万くらいだったのかな？

　まあとにかく、初めての一人暮らしなので、お料理の本を買っていろいろ試したり、鉢植えの観葉植物の育て方の本を買ったりしてました。今と違って調べ物はネットではなく本でした。平井和正のファンでしたので鉢植えのフィロデンドロンを買って「教授」と名付けて育ててましたなあ。

　で、ある日、仙川駅前の京王ストアで食材買い込んで商店街を歩いていたところ、前方からくる制服姿の女子高生にどうも見覚えが……女子高生も私の方を見て……2人同時に「押忍！」と挨拶。道場生の愛ちゃんでした。聞けばこの先にある桐朋学園の生徒だとか。なるほど音楽の学校だもんな。しかしなんたる偶然。人の縁は面白いものです。ちなみに愛ちゃんは高校卒業後はウィーンに渡りました。今頃どうしてるのかな？音楽家として活動しているんだろうか？