「私には死ぬだけの勇気がないから、こうしてみっともなく生きているわけよ。私に生まれながらの勇気があったら、母親の腹の中で死んでいたわ」

【キャラクター名】御勅使（みだい）アイネ

【性別】女性

【性格】

　表向きは、若干ガサツだが、困っている人を放っておけない正義感の強い性格で、何事にも真正面からぶつかっていくまっすぐな人柄の持ち主。

　だが、実はかなり繊細な性格で、幼いころから自身の出自による偏見と嘲笑を常に受け続けたせいで、その内心は捻くれている。

【武器】虹天剣

　普段は柄が長い十字架のような形をした武器。見た目は杖だが、れっきとした「剣」であり、魔力を込めることで長いリーチを持つビームサーベルになる。さらに七色のレーザー光線を発射することができ、全力照射すればすさまじい威力になるが、魔力の消費も7倍になるので滅多にしない。

　虹翼の異名はこの武器を振るう彼女の姿からつけられた。

【特殊能力】

飛翔：背中の翼に魔力を流すことで飛べるようになる。魔力が続く限り飛翔できるが、高度が高くなるほど必要な魔力は多くなる。翼をはばたかせると羽が舞い散る。散った羽はすぐに生えるので、翼が禿げる心配はない。

竜舞式護身術：かつて竜舞奏という人物から手ほどきを受けた、合気道もどきの武術。敵の急所を突き、想像を絶する痛みを与えるほか、的確なカウンターをこなせる。だが、まだまだ修練途上にあり、その技は師匠に遠く及ばない。

魅了耐性：なぜかハーレムチートが全く効かない体質。実はこの特性にはある秘密があるのだが…………

第二世代：チートを得た異世界人が、手籠めにした女性から生まれた人間。生まれながらにして数々の異能力を持っているとされるほか、身体能力も最初からかなり高いが、往々にして精神力が脆い傾向にある。

【容姿】

　180㎝という女性にしてはかなりの長身で、背中から4対の白い翼が生えている。黒い髪の毛は膝裏まで届くほど長く、とても凛々しい表情をしている。

　また、全体的にスレンダーな体系で、特に胸が完全に絶壁。

　人間男性と高位の天使の間に生まれたハーフエンジェル。

　物心ついた頃には両親はすでにおらず、有栖摩武装探偵社幹部の竜舞奏を親代わりにして育った。彼女から戦闘技術を学んだはいいが、「上品な乱暴者」と言われる攻撃的な性格まで受け継いでしまい、幼いころから周囲との軋轢が絶えなかった。

　特に「第二世代」という自分の出自に激しいコンプレックスを持っており、第二世代の特徴とされる「豆腐メンタル」「我慢ができない」「自己中心的」「賢くない」「考えが軽薄」「協調性がない」などの指摘がされないよう、無理やり律している。しかし、同時に自己評価を非常に気にする正確になってしまい、常に承認欲求を満たそうと必死になっている。

　現在は学業のために私立マリミテ女学園に通いつつ、同校の風紀委員の一員として、不逞男子から学校を守っている。アイネが持つ魅了耐性は、ハーレムチートを持つ男子に対する切り札として重宝されており、彼女もそんな自分の境遇に満足していた。

　だが、彼女の率いる風紀委員たちの先鋭化に生徒会は頭を抱えており、水面下ではアイネの追い落としが画策されている。