第5話

「いらっしゃーい!」

 店に入ると同時に、店長さんの威勢の良い挨拶が厨房の奥からこだまする。

「いらっしゃいませ、何名様でしょうか?」

 アルバイトだろうか、最後に来た時には見なかった顔だ。

「2人でお願いします」

「2名様ですね。カウンター席かテーブル席、お好きな方をどうぞ」

 お昼前ということで店内は比較的空いていて、どちらも余裕がある状態だ。適当にテーブル席を選んで座り、沖田さんはその対面に座る形になった。


「良いお店ですね。中華料理店でしたっけ?」

「よくある『街の中華屋さん』ってやつですね。メニューも豊富ですよ」

 やはりあの頃と比べても、良い意味で空気や雰囲気は変わっていない。メニューのページが一枚増えたようだが、値段設定は財布に優しいままなのもありがたいことだ。

「先に注文を決めてしまいましょう。食べながら話す方が気持ち的に楽じゃありませんか?」

「そうですね、ありがとうございます」


 正直なところ、面と向かって話し合うには勇気が足りないように思える。

 でもそんな有様だからこそ、僕はこうして沖田さんと同席しているんだ。あのとき解放されるような調子でなければ、そのままいつも通りの日常へと進んでいただけだ。

 それは深淵を覗く行動にも似ている。身をかがめ目を細め、慎重に暗闇の底を覗くのは、はたから見れば深淵に身を沈めようとしているように見えるだろう。

 もっとも、深淵の底を見通すことができるのかはわからない。深淵がこちらを覗き込んでいるかも定かではない。

 ニーチェの真意を解釈するよりも、言葉だけを額面通り受け取って都合よく使ってしまう方が楽で仕方ない。


「注文はどうしましょうか、おすすめはありますか?」

「確か、坦々麺が激辛だった気がします。それ以外は特に外れというものはなかったかと」

「ならどうしましょうかね、悩んでしまいます」

「本当に激辛ですから、やめておいた方がいいですよ」

「そういわれると挑戦して見たくなるのが、人間の性ってものじゃないですか?」

 どこか、楽しげに見えた。僕とは違う。



 注文を終え、冷や水を軽く唇に当てていると、沖田さんは鋭く言葉を切り出してきた。

「では、少し真面目なお話をしましょうか」

 そのまま水を一口、ゴクリと喉の奥へと流し込む。

 さっきまでの、普通の少女という雰囲気はもうどこにもない。言葉にはその場の空気を一変させるような、形容しがたい何かがこもっていた。気のせいなのはわかっているが、喉が乾く。

「どうぞ」

 そう小さく返事する。

 なんていうか、どう言い表せばいいんだろう。その眼差し、声色、顔つき――あらゆるものが僕に語りかけてくるように感じる。

 沖田さんが僕の一端を理解してしまった、そのことだけははっきりと理解できた。理屈や確証といった脳内処理を超越して、心に直接警鐘を鳴り響かせるようだ。


「今から話すのはあくまで私の推測にすぎません。間違っていたり、訂正したい場合はすぐに私の話を中断させてください。体調が悪くなった時も同様です。よろしいですか?」

「……わかりました」

 たった三日。僕が学校に行っていたり、睡眠時間を除けばさらにそのカウントは短くなる。そんなわずかな時間で、僕のことを少しでも理解していたとしたら?

 そんな「もしも」という甘い言葉が、誘惑の手を差し伸べてくる。


 期待するのは許してほしい。今まで本心を隠して生き続けていたのだ。

 誰かに何かを話すことなく、その心が伝わったのだとしたら。そのことがどのような喜びに繋がるのかを、僕はまだ知らない。故に期待してしまう。

 沖田さんのその『推測』から、僕は逃げられない。逃げない。逃げたくない。

 ――いや、逃がさない。


「あなたの本棚は、大きく3つに分類することができます。観察していてすぐに気がつきました」

 そう言いながら爪楊枝を三本、机の上に縦に並べる。それを下から順番に指差しながら、その観察報告は続けられた。

「まず下段は図鑑や専門書の類でした。ページが日に焼けていたり、埃をかぶっていました。内容もかなり古いものでしたから、おそらくあなたが個人的に買ったものではないのでしょう。親族からの貰い物、とか。それを保管したはいいけれど、読む機会がない。そんなところでしょうか」

 まずは当たりだ。あれらは既に亡くなった祖父母から譲り受けたものだ。そして内容の難解さや専門性の高さから、僕はあまり積極的に手をつけてはいない。

 しかしこれはまだ比較的簡単な話だ。僕は専門学生ではないし、埃をかぶっている時点でしばらく読まれていないことは難なく推測できる。

 ここからだ。沖田さんの『推測』が果たしてどれほどのものなのか。僕はその深淵を覗きたい。


「次に中段。これは小説関連がほとんどでしたね。全体的にかなり読み込んでいるようで、本そのものの傷みが目立ちました。傷みが激しいものはほとんどが中古品のようでしたが」

「どうして、そこだけ中古品だと断言できるんですか?」

「定価とは別の値段シールが貼られていましたから。栞はそういうのはあまりはがさないようでしたから。ズボラなんです?」

「いや、単に本が傷ついたりしたら嫌だったので。よく粘着のベタベタしたのが残ったりするじゃないですか」

 確かに僕は、一度読んだ小説でもなんども繰り返すして読む癖がある。自覚しているから、指摘されている部分はすぐに理解できた。

 しかし本の傷み具合というものを、素人がそんなに簡単に見分けられるのか?


 いや、しかしまだ僕の核心たる部分には至っていない。ここからが本番だ。

「そして上段。学校の教科書類と、ヒロインがオッドアイという共通点を持ったライトノベルが数冊。これらは他の本に比べるとあまり痛んでいなかった……。やはり気になりますよね」

「そうでしょうね。小説類っていう括りなら、まだ余裕のある真ん中の段に収納していますから」

「さて、作品は1〜3巻と1〜4巻に分かれていました。暫くの間購読していたことは大体わかります」


 ここからが、推測の本番だろう。

「どうしてですか?中古品で買った可能性や、一気買いした可能性もあります。どうして暫くの間なんですか?」

「まずライトノベルには値札が付いていませんでしたし、傷んでいる様子も見当たりませんでした。値札が貼られていないので中古品ではなさそうでしたし、何よりも刊行ペースが気になりましたから」

「刊行ペース……?」

 ここからは完全な沖田さんの推測に入る。僕にも何のことを言っているのかはわからない。

 だからこそ期待してしまう。沖田さんが何を見つけ、何を推測したのか。


「今日、本屋であの作品の続刊がないか確認したんですよ。1〜8巻が全て揃っていました。取り扱いが豊富なのは良いことですね」

「そうですね。僕は4巻までの内容しか知らないんですけど……」

「私も続きが気になっていましたからね。けれどそこで少し奇妙なことに気がついたんですよ」

「それが刊行ペース、ですか?」

 確か4巻を購入したのは半年くらい前の話だ。1巻は一年近く前になるだろうか。そこから何が導けるのかはまだ見えない。

「すごいですね、1巻はすでに第五版まで世に送り出されているようでしたから、驚くよりほかはありません」

「それが、どう繋がるんですか」

「あなたの家にあった1巻は、たしか初版でしたよね」

 ……?


 あっ。

「初版の発行日からまだ一年経っていません。雑に計算しても三ヶ月ごとに増版されていることになります。そして栞の2巻は一ヶ月後に出版された初版でした」

 刊行ペースとはそういうことか、語弊を生むような言い方をしたのは沖田さんだが、僕の察しの悪さも今ようやく理解できた。

「3巻、4巻もどうようです。どちらも前巻から二ヶ月後に出版されている初版を栞は持っていました。どちらも現在は三版が出回っているようでしたけどね」

「まぁ、一気に買ったってことはないでしょうね」

 これで解決だ。いくら何でも、半年間全部が初版のままなんてのはありえない。

 それにスパンの短さを鑑みれば、作品が人気だからこそこうしたペースが保たれていることは予想がつく。

 しかしこれらの情報を集め、推測する。これを一人でやってのけるのは尋常じゃない。やはり沖田さんは、僕のことを理解しているのだろう。

 期待が風船のように膨らんでいくのが、容易に想像できた。


「しかしあなたは他の小説と比べるとあまり繰り返しては読んでいない様子でした。単純に面白くないとか、飽きたという理由なら毎回毎回買う必要はないですから、他の理由が浮上してきます」

 一息つけるかのように水を飲み干す。僕もそれにつられてコップに手を伸ばした。

「そしてオッドアイの女の子たち。これは栞自身のこだわりというかなんというか……。まぁ断言できるのは、それを目当てにしていたというのは火を見るよりも明らかです」

 もしそうでないとしても、火のないところに煙は立たないのだ。その違いは僕が自覚してるかどうか、という問題に充てられるだけだけど。

「そしてあなたは右の碧眼に強烈な劣等感コンプレックスを抱えていた。薬の服用が必要ということは、常人の比ではないほどの――そう、トラウマにも近い存在でしょう。それならば尚更、架空の世界にオッドアイを求める理由は限られてくる」

 まるで推理小説を読んでいるかのようだ。さしずめ僕は犯人役、あるいは被疑者の一人とでも形容するべきだろうか。

 ドキドキする。心臓の鼓動は早く、大きく響く。そうだ、これこそが――



 その時、僕の中に一つの疑念が生まれた。

 本当に僕は、他人に理解されることを望んでいたのか?という根本的な疑問が、突如として脳内を支配したのだ。


 今思えば、納得しているように見えるものの、はっきりとした理由が見当たらない。

 「誰にも話さなかった」、「本心を隠していた」。そんなものは普通、理解されたい人間が取るべき行動ではない。

 確かにこの瞳に劣等感コンプレックスを持っている。そしてそれは他人のから見ても明らかだろう。それであればなぜ、真実を伝えることに努めない?

 もし僕がそう行動したのなら、少なくとも学校で言われのない噂が流れたり、変な見られ方をされながら揶揄されることもなかっただろう。本当の意味で理解されなくとも、悪化することはなかったはずだ。

 しかし間違いを間違いのまま放置し続けたのは、他でもない僕自身だ。それはなぜだ?


 心臓の鼓動が早く、大きく響くのがわかる。

 そう、これは沖田さんの推測だけではなく、僕自身も核心に近づこうとしている。

 それは自分自身ですら気がつけなかった――あるいは、本心が無意識のうちに隠し続けていた真実だ。それに今触れようとしている人間は、二人いる。

 心臓の鼓動が早く、大きく響くのがわかる。

 ならばなぜ隠し続けていたのか。その理由を推測するのは簡単なことだ。今まで真実だと思っていた事柄を反転してやればいい。そうすればはっきりと見えてくる。

 心臓の鼓動が早く、大きく響くのがわかる。

「栞、あなたは――」

 そうだ、僕は――


「そのヒロインたちに、憧れていたんじゃないですか?」

 その本心に気づかれたくなかった。そうなんだろう?


 心臓の鼓動が早く、大きく響くのがわかる。

 呼吸は荒い。ゼーハーという音はかろうじて店内のBGMがかき消してくれている。いや、そう願っていないと、不安になる。

 喉が乾く。水を飲んだだけでは収まらないほどに。

 カバンの中から薬を取り出して、コップの水とともに胃の中へと無理やり送り込む。焦るように、いつもより多い3錠の粒を拾い上げた。


 痛みは、ゆっくりとやってくる。それに耐えるために、机に突っ伏したままになる。歯を食いしばり、精神を強く保つのだ。あくまで、頭の中は冷静に。

 やがて聴覚や視覚は痛みによって麻痺し、何も感じられなくなる。周囲の音は耳鳴りのようなキーンという気味の悪いものに支配され、目の前は真っ暗闇だけが淡々と続く。

 あぁ、また沖田さんに迷惑をかけてしまう。

 そんな感想とともに、静かに意識は体から離れていった。



 そしてそれに気がついて起き上がる。もう痛みは何処かへ消えていた。

 意識を失っているときは、眠っているのとは全く違う。あらゆる感覚が遮断されるからだ。

 故に最初に意識を向けたのは時間だった。意識を失っていた間の時間感覚は、脳には全く記録されていない。一体どれだけの時間が経過した?

 急いで腕時計を確認するが、時間は店に入ってからまだ20分も経っていない。注文するまでに10分くらいかけていたし、実際に意識を失っていたのは5分くらいになるのか……?いや、本当はもっと短いかもしれない。

 次に沖田さんの方を見る。心配しているような表情で、僕に何かを語りかけている。視覚はおぼろげながらすぐに回復しているが、厄介なことに耳鳴りはまだ鳴り響いていた。聴覚が完全に回復するのはもう少しかかるらしい。


 そうだ、頭の中は冷静にしろ。それが精神安定の最善手なのだ。


「すみません……あんまり聞こえないんですけど、起きました……」

 自分がはっきりと声に出せているかは曖昧だ。沖田さんにきちんと伝わっていればいいのだけれど、不安で不安で仕方がない。

 なんだ、電話……?沖田さん、まさか病院に連絡をしているんじゃ?一瞬だけそう思ったが、どうやら違うらしい。

 その表情は心配や焦燥といった感情からくるものではない。冷酷……そう形容すればいいのだろうか。


 幸いにも、聴覚が元に戻ると同時に沖田さんは電話を終えた。

「大丈夫です、もう全部治りました……」

 そう報告すると、冷酷だった表情は一気に弛緩し、安堵するような目つきで僕の身を案じ始めた。

「すみません。本来なら介護するべきだったと思うのですが、どうしても外せない連絡が来てしまって……」

「連絡、ですか。それなら仕方ないですよ。勝手に体調を悪くしたのは僕ですから」

「いや、私がべらべらと推測を語り続けてしまったのも、原因なんでしょう?」

 事実である以上、否定はできない。ここで嘘をついたところで沖田さんなら即座に見破るはずだ。それは互いを傷つけることに他ならない。

「確かにそうでした」

 だからこそはっきりと肯定する。

「けれどそのおかげで、自分の心に気がつくことができました。沖田さんの鋭い言葉のおかげで……」

 上手に話せない。痛みや気絶の混乱がまだ残っている。食事前に吐き気が収まっているのは幸いか。


「栞」

 その言葉は今までのどの言葉よりも、鈍重なものとして僕に伝わってきた。

「自分の心に気がついた、そう言いましたね」

「……はい」

 厨房の喧騒全てを消し去るかのように、声は透き通って流れていく。

 まさに空気が違う。

「あなたに、夢はありますか?」

「夢……?」

「はい、夢です」

 夢、夢か。

 幼い頃はそれこそ、何にでもなれるなんて思っていた。

 事故で精神障害を患ってからは、もはやそのようなことが望める体ではないと考えている。自由を手に入れるための、大きな壁として立ちはだかっている。

「今の僕には何もありません、何も――」

「それは違う」

 怒気を孕んだ小声が、僕を突き刺す。

「あなたにも夢はあるはずでしょう。今はそれを無理やり納得して、「もう無理なことだ」と諦めようとしているに過ぎません。そのような状況を夢がないとは言えない」


 全てが真実だ。

 沖田さんは推測によって、完璧と言っていいほどの正解を叩き出している。

 そしてこの真実は僕にとって、毒ではなかった。

「そうやって僕は、何かを信じてもいいんですか……?」

「何を言ってるんですか。人間は自由です。あなたにも進むべき道があり、掴むべき自由があります」

 本当に、いいのだろうか。

 生き残った罪悪感サバイバーズギルト

 僕にとってそれがどのように存在していたのかを痛感させられている。僕は事故という大きな枷によって、精神だけでなく体までもを縛り付けられていた。


 沖田さんの出現で、僕は今まで知らなかったことを次々と暴かれている。

 なんて幸せなことなんだろう。

 人間が悟れる瞬間なんてそうそうあるものではない。その多くは自らが考え、悩み抜いた末に見つけ出すものだ。それを僕は他人の手によって授けられている。

「ありがとうございます……」

 感謝の言葉が出るのは当然だ。だけどそれ以上に伝えたいことが、頭の中から幾重にも流れてくる。整理している余裕なんてないけれど……。それでもなお、込み上がってくる思いは止められない。


「今、一つだけ伝えたいことがあります。いいですか」

「えぇ、存分に語ってください」

 きっと僕は笑っている。

 沖田さんはどんな思いでこの気持ちを受け止めてくれるだろうか。それが楽しみで楽しみで仕方がない。

 もちろんこの宣言は僕のためのものだ。だからこそ今、語る。

「ようやく、僕の進むべき道が見えました」

 そう語る。


「……それだけです?」

「えっ」

 結構悩み抜いた結果の言葉なんだけど、足りなかったのか?

「すみません、なんていうか……この言葉を真っ先に伝えたかったので」

「そういうことですか。いいじゃないですか。栞」

「……はい」

 なんだか拍子抜けしてしまう。僕にとっては一世一代でも、沖田さんにとってはの願望にしか聞こえないのだと考えると、言葉の不思議な魔力を感じられる。


「返事は追い追い聞くとしましょう。その前に三つ、謝らなければならないことがあります」

「僕のことを推測してくれたのは感謝してます。そのおかげで道を見つけられましたから、絶対に謝らないでください。どうかお願いします」

「……そういうことでしたら、一つだけ」

 三つと言われた時はいたけど、沖田さんに罪悪感が募っていただろうことはすぐに理解できた。

 もし僕の言葉で傷ついた人がいたとしたら、そのことを謝るのは人間として当然だ。さっきまで精神的に弱ってしまっていたのをまじまじと見せつけているし、そう考えるのも無理はない。


「それで、一つというのは」

「古書店行きは中止になりました。私は昼食の後、とあるところまで行かなければならなくなってしまいましたので」

「とあるところですか」

「詳しくは明かせませんが……。もしかしたら、あなたにとって心の成長につながるかもしれません。ショッキングな内容が含まれている可能性が高いですが、ついてきますか?」

 詳細を明かさないまま、映画の宣伝文句のように語りかけられても、判断材料がたりなさすぎる。

 しかしそれでも沖田さんがそう言ってくださるのなら、決断に迷いはない。

「ついて行かせてください。沖田さんが僕のことを推測で理解したように、僕もまた沖田さんのことをもっと知りたいです」

「……元気になったようで、何よりです」

 その言葉に返答はできなかった。小さな微笑みの奥に、沖田さんは何を感じているのだろうか。


「お客さん!坦々麺と餃子とチャーハンお待ち!」

 空気を見計らっていてくれたのか、店員さんが丁度良いタイミングで料理を運んでくれる。

「あ、それ全部私です」

 注文の時は驚いた。あらかじめ坦々麺は激辛だと言っていたのに、それでもたのむものだから。それに量だって尋常じゃない。これだけで二人前くらいあるんじゃないかと疑ってしまう。

「それと麻婆豆腐定食ね。ご飯はお代わり自由だから」

「あ、ありがとうございます」

 僕の注文した料理も運ばれてきて、いよいよ食べる準備は万端だ。

「それじゃあ冷めないうちに、いただいてしまいましょう」

「そうですね」


「「いただきます!」」

 元気な挨拶が店内にこだました。

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