新入生勧誘ツール

 カントも武蔵も関係ないのですが、いま(2019年4月)は各大学、新入生勧誘で大忙しでしょうから、勧誘に使える一つのツールを紹介します。

 日本経済新聞 2018年12月2日(日)の「NIKKEI The STYLE」。

 「The STYLE Int er vi ew」ロボットクリエーター高橋智隆氏の記事。

 氏は立命館大学の文系を卒業後、京都大学の工学部に入り、現在では東京大学の准教授としてロボットの研究に従事。

 趣味は日本拳法と釣り。

 「人体の動かし方と効果を熟知すると、ロボットの動きにも反映できる」と仰っています。

 現実に殴る蹴る投げるという動作を、ある程度の痛み(肉体的な衝撃)を伴って体験することで、真の身体の運動・機能というものが実感できる、ということなのでしょう。

 また、「ストーリーを立てて戦う楽しさ」にも言及されています。

 私の学生時代は「何でもいいからぶっ飛ばせ」的な、ストーリーも何もない、ただただアドリブ・行き当たりばったりの拳法(殴り合い)でしたが、さすがドクターになるような人は知的な拳法で楽しまれているようです。

 

「真剣に殴り合うと、酒を酌み交わす以上に相手と深い部分でわかり合える」

「日本拳法の殴り合いとは、お互いの素(す・素朴・素性・ありのままの生の人間性)が見える」 とも。

 この記事を書かれたのは瀬川奈都子という女性記者ですが、目に見える表面的なことや数字で表される現象や効果だけでなく、人の心の中や形而上的(哲学的)・内面的な世界までをも文章化できるという意味で、素晴らしい人だと思います。

 この記者の内面的な充実があってこそ、高橋という方の(深い)人間性を、短いインタビューで引き出すことができたのでしょう。

 (いま大学日本拳法をやられている方の中にも、こういう(女性)記者になれそうな方が、選手・マネージャーを含め、たくさんいらっしゃるではないか、と思いました。)

 この記事を図書館で探してコピーし、体験練習をされた学生に「家に帰ってから読んでね」と渡せば、良い効果があるかもしれません。


2019年04月05日

平栗雅人

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