準備運動の大切さ
試合前の戦い(準備運動の大切さ)
ケンカに準備運動はない。いきなり戦いが始まるからだ。
だからこそ、武蔵は「常の身と戦いの身は同じ」と言い切りました。
日常茶飯事、常住坐臥、歩いている時も座っている時も、寝ている時でさえ、その瞬間に戦いが始まることを想定し、肉体的な準備運動と精神的な構え(準備)を崩さないように、と。
ですから、太刀の構えや剣の技術以前に、心の持ち方と身体(身なり・姿勢)のあり方を、武蔵は水の巻(剣技に関する章)の冒頭に置いたのです。
日本拳法の場合には、試合前に準備運動をする時間がある。
また、毎日の練習の前には、「準備運動による筋トレ」ともいえるほどしっかりと身体を温め(熱くし)、筋肉を活性化しておくことができる。皆で大きな声でその動きを揃えることで、「これから真剣勝負をするんだ」という気持ちを自分の自覚させることで、ケガの危険は少なくなるものです。
昨年全国大会で優勝したチームには、ケガで練習を休んだり試合に出られないという選手がいないように(ブログで見る限りでは)見えるのですが、それは彼らの準備運動の量と質によるものではないだろうか。彼らは、防具練習をやる日には、必ず練習の前に走り込んで一汗流しているようです。
眠っている全身の筋肉を目覚めさせる必要がある。いい加減な準備運動で防具をやると身体が思うように動いてくれないので、ケガをしやすくなるのです。
ただ、いくらしっかりとした準備運動をしていても、戦う相手に無理な攻撃や反則でケガをさせられるということもあります。
2018年11月の全日本学生拳法選手権大会で、私は(反則ではなく)犯罪ではないのか、と思えるくらいの行為を見ました。
東京のある大学と大阪のある大学との女子の試合。
大阪の身体が大きい女性が東京の小柄な女性の面(の両脇の鉄の部分)を掴んで、前後左右にブンブンとぶん回していたのです。審判も審判で、この危険行為をなかなか止めようとしない。
30秒以上経過してようやく止めたのですが、おかげで、首を前後左右に力任せにひねられ続けた女性は試合が続けられないほどのダメージを受け、次の試合にも欠場。この大学は優勝への大きな戦力を失ったのです。
私はこの試合を、試合場のすぐ上、双眼鏡なしでもよく見える位置から見ていたのですが、これは反則ではなく犯罪、過失ではなく故意ではないかと、その時は腹が立って仕方がありませんでした。一本を取る目的ではなく、「相手をぶっ潰してやろう」という意図・意志を持っで行っていたように見えたからです。
監督や審判の責任
反則をやっている当人よりも、生徒の反則行為を見ていながら、これを長い時間止めずに知らんぷりしていたこの選手の監督こそ「犯罪者」ではないのかと、私は思ったくらいです。
自分の部下や身内の悪質な行為を正しく認めず、うやむやにして責任逃れをする。これこそ犯罪というものでしょう。
2019年3月9日の高知新聞に出ていた記事だそうです。
「高知県中村警察署の警察官(30代の巡査長)が、懸想した女性の住所と電話番号を警察のデータベースから調べだし、ストーカー行為を繰り返した。何十回も電話をかけ、女性の家に押しかけ、何度も器物破損行為を繰り返したため、女性は中村警察署に被害届を出した。」
交通違反や交通事故で警察に切符を切られると、その時点であなたの個人情報は警察のデータベースに記録され、一生どころか死んでもそのデータは消えない。更に、そのデータベースには「Tポイント」などのデータも付加され、そういう個人情報を警察官はパソコンからいとも簡単に手に入れることができる。
たとえば、その警察官や刑事が、自分の小学校時代の同級生が今どこで誰と結婚して何という会社に勤めているのか、更にポイントカードの情報からどんな生活をしているのかまでわかってしまう。昔、自分が好きだった女性の家の近くを何気ない顔をしてうろつき「奇遇だなぁー」なんて言って「遭遇する」こともできる。何月何日にバスや電車や飛行機の予約をしているなんてことまで知ることができるから、それに合わせて「電車やバスで、偶然出会う」なんてこともできてしまうのです。
銀行員が顧客の預金通帳からお金を引き出すなんてのはよくある犯罪ですが、それと全く同じ「犯罪」でしょう。
ところが、検察はこのストーカー警察官を不起訴にした。犯罪にしなかった。
新聞によると「女性は一旦は犯罪届けを出したが、そのあとで犯罪届を取り下げたから」と、中村警察署は述べているそうです。
では、なぜこの女性はなぜ被害届を取り下げたのでしょうか。
この女性が車を使う仕事をしていれば、あるいは、御亭主や親兄弟の中にタクシーや運送業をしている者がいれば、彼女が被害届を取り下げないと、やたらと交通違反・駐車違反で検挙されることが増える、なんてことが起こるのです。なにしろ、彼女の家族のデータも警察は持っているし、暇でしょうがない警察官がいくらでもいるのですから、女性やその関係者のあとに付きまとって嫌がらせをするなど朝飯前なのです。
中村警察署のある四万十市。
地元の人たちも、この新聞記事を見て憤慨しているという。「警察のデータベースを私的に利用している時点で犯罪や。被害届云々は関係ないやろ。」と。
電車の中でたまたま手が女性に触れただけで、裁判前に警察によって痴漢犯人と断定され、名前まで新聞に公表されれる善良な民間人が大勢いるのに、警察の極秘データを盗み悪用して女性を襲った凶暴な警察官は名前すら公表されず、退職金をもらって辞めて、今も野放しにされている。
「警察官の犯罪を隠蔽する」というのは、大阪の堺市で起きたこの事件と全く同じ構図です。
警察官ネコババ事件
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ストーカー行為以上に悪質な、警察のデータを私的に盗み出すという犯罪を犯した警察官と、被害者の女性に被害届を取り下げさせるために説得(脅迫)行為をした警察署や検察官。
その警察と同じで、大阪の大学の監督も目の前で自分の部下(生徒)が反則をしているのに知らんぷり。 また、試合場での警察・裁判官の役割を担う審判もまた、反則行為を30秒にもわたって止めようとしない。
警察署も日本拳法の審判・監督も、社会なり試合場で発生する反則・犯罪を未然に防ぐことはできない、と言うのであれば、少なくともそれが発生した時点で即座に行動し、監督すべき警察官が犯した罪、監督下にある選手の反則ということを、きっちり周囲に知らせるべきなのです。
監督や審判は、危険行為が行われた瞬間には、すぐにそれを止めさせることで、周囲の人たちに危険行為ということを知らしめるべきなのです。
再犯防止のために違反金や刑罰・死刑を実施するのが法治国家であるのなら、警察官が市民のデータを盗み出して悪用するという犯罪に対しては、厳しい社会的制裁を加えるべきであるはずです。ところが、この中村署では過去にも何回か同じような事件が発生しているらしい。
毎回、こうやって自分たちの犯罪をもみ消しているから、何度でも同じ事件が発生し、被害者が生まれてしまう。
結局、自分の身は自分で守るしかない。
漫画「ジョジョの奇妙な冒険」の東方丈助のように、瞬時にケガを治してくれるなんてスタンド能力はないのですから、ケガをしたら損をするのは自分と自分のチームだけと心得て、少なくとも自分の準備運動不足でケガをすることだけは避けるようにすべきでしょう。
2019年04月05日
平栗雅人
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