第008話 オシャレ

  その夜、深い眠りの中で夢を見た。

  いや、見たというよりも聞いた。何もない真っ暗な空間で。


【お前を愛する者の人間性を狂わす】


  嫉妬の神 リベの言葉が聞こえた。僕が受けた呪いの言葉だ。

  体の奥底に何かが刻まれる感覚。

  痛い訳じゃない。ただ触られたくない場所をグリグリと弄られる不快な感じだ。


  その違和感で目が覚めた。

  うっすらと目を開けると、部屋は明るかった。朝日がカーテンの隙間から伸びている。


「⋯⋯何だ? 今の夢は」


  思わず独り言が漏れた。それくらい強烈な夢だった。

 目が覚めた今も違和感が胸に残る。


  顔でも洗ってくるか⋯⋯そう思い部屋を出ようとした。


 ーーコンコン。


 ノックする音が聞こえた。


「ジン、起きてる?」

「ああ、今起きた」


 聞き慣れた声が、扉の向こうから聞こえてきた。

  僕は寝ぼけ眼をこすりながら、扉を開ける。

 開けた先にはカヨがいた。

  彼女は朝支度を終えたのか、髪も整えて上着も着ていた。


  ⋯⋯だがどうも様子がおかしい。潤んだ目でこちらをジッと見つめている。よく見れば頬が赤い気がする。


「ちょっと待って、顔を洗ってくる」


  彼女は部屋を出ようとする僕を押し戻して、部屋に入ってきた。


「どうした?」

「ねえ、ジン」

「ん?」

「私のこと、好きにしていいよ」


 ……は?


 突然何を言ってるんだろうか。

 僕は言われた意味をまったく理解できなかった。


「うん? 好きにするとは?」

「触ったり、抱いたりしていいって事」

「……はあ!? お前なに……!」


  カヨは僕の胸板を優しく撫でる。まさしく恋人同士がやるアレっぽい感じだ。


 僕ら、そんな関係だったっけ?

 いやいや、違うでしょ。


 狼狽する僕。

 それを笑うように見ながら、彼女は手を腰にまわして体を密着させてきた。

  やわらかいものが2つ、押し付けられる。


 やはり結構あるな。

 いやいや、そうじゃなくて!

 

「お、落ち着いて下さいカヨさん! 普段パンツ見ただけで殺しに来るのに! どうして!」

「どうしてって……ねぇ?」

「ねぇ? じゃなくて! どうせ後で半殺しにするんでしょ!?」

「そんなこと、しないわ」


 彼女は僕をベッドに押し倒し、上から覆いかぶさる。

  朝ということもあり、不本意にも息子さんは元気にカチカチだった。

  彼女のお腹に当たっている。


  お腹に当たる硬いモノ。カヨはそれを確認した。


  今までとろんとしていた彼女の顔。それが段々と青くなる。


「え? わ、私は何で……?」


 カヨは言葉に詰まっている。

 何でって言われても、僕も何も言えない。


 バチン!


「は!?」


 突然ビンタ。

 驚きのあまり、僕は声を出してしまった。


  そして彼女は無言で起き上がり、部屋を逃げるように出て行った。

  ピンクなイベントは嵐のように去っていく。

 頬の痛みだけが残る。


  「何だったんですかね……ちょっと、理不尽過ぎませんかね……?」


 誰もいない部屋で、そう呟いた。



  僕は頬をさすりながら起き上がった。今のは一体どういう事だったのか。


「夢か? 今のは夢か?」


  ぶたれていない方の頬をつねるが、痛みはある。


 ーー 好きにしていいよ。


  カヨの言葉を反芻して考える。何かの隠語?

  いやいや、誰がどう聞いても「お誘い」の言葉だろう。

 

「ふう……顔でも洗って本人から話を聞くか」


  そう呟き、部屋を出た。

  洗面所の鏡を見ると、頬が真っ赤に腫れていた。見事な紅葉が出来ている。

 

  ふと気付くと、夢に出てきた胸の違和感が消えていた。ビンタの痛みで吹き飛んだのだろうか?


 先程の理不尽なイベントの詳細を聞くため、カヨの部屋を訪ねてみる。


 ーーコンコン


「……ジン?」

「うん。ちょっといいか?」

「……支度して一階で待ってて。少ししたら行く」

「分かったよ」


 …………


  一階で待つ事数分、ロビーにある時計の針は8時を示している。カヨが先程と変わらぬ格好で降りてきた。


「おはよ」

「おはよう」

「……」

「……」


  当然、場に気まずい雰囲気が流れた。


「……さっきの事だけど」

「お、おう」

「あれは、その……ご褒美をあげようと思ったの」

「は?」


  僕は盛大に椅子から滑り落ちた。


「ご褒美ってお前……」

「でも! ジンがあそこまで欲情してるとは思わなかった。だからご褒美は無し! そう、無かった事にしましょう」

「よ、欲情?」

「アソコが……硬かったでしょ」


 いやー、不可抗力というか欲情誘ったのはそっちじゃ無いのかな……


「おい、あれは欲情じゃなくて朝の生理現象であって……」

「うっさい黙れ」


 彼女は物凄い剣幕で睨みつけて言った。


「何も無かった。私達はたった今起きてきて、ここにいるの。返事は?」

「……はい」

「よろしい。蒸し返したら殺す。絶対殺す」

「……はい」


  一体何なんだろうか、今のカヨは普段のツンツンした彼女と変わりないように見える。

  本人も無かった事にしたがってるし、下手につつけば本当に殺されるかもしれない。


「さて、これからだけど……」


 もう露骨な話題の切り替えだ。


「あ、ああ。ご飯食べてギルドで話を聞くんだったか」

「そうね。昨日は殆ど私がしゃべてたわ。

 ジンも早く喋れるようになりなさい」

「はいはい、善処するよ」


 こうして誰もねだってないご褒美(?)は、お預けとなった。



 …………



  僕らはギルド横にある食堂で朝食を済ませ、受付のカウンターに行く。

  昨日対応してくれた美人のエルフがいた。


「おはようございます」

「おはようございます。 昨晩はよく眠れましたか?」

「ええ、もうぐっすりでした」

「それは良かった」


  ニコリと営業スマイルが出る。やはり美人のスマイルは癒される。

 そう、変に迫らなくても笑顔で癒されるんだ。

 ご褒美を押し付けて、張り手を食らわせる誰かも見習ってもらいたい。


「しばらくはこの街に滞在してギルドの活動しようと思うのですが……」

「それは嬉しいですね」

「そのギルド活動って具体的に何をやるかよく分からなくてですね」

「そうですね、昨日みたいに魔物を討伐して魔石を売っていただけるだけでも構いませんが……」

 

  受付の女性がファイルを取り出して見せてくれた。

  魔物の巣の討伐依頼や遺跡調査の護衛、迷宮の調査依頼があった。


「こういった討伐の依頼や調査の依頼をこなしていくのが、主なギルド活動となります。他に緊急時は街の防衛なんかもあります。滅多にありませんがね」


  僕は思った。これ街の防衛イベントが発生するフラグだ。


「色々あるのですね」

「迷っているようでしたら、明日10時から訓練会がありますので参加してみたらいかがでしょうか? そちらでパーティの募集も行なっております」

「訓練会?」

「ギルド員に冒険や探索に関わる座学や、武器や魔法などの訓練を行うのです」

「へぇ。しっかりと教育するんですね」

「生存率や依頼成功率を高める為の、必要な投資ですからね」

「分かりました。参加したいと思います」

「あとギルド員には上級中級下級とランクがありまして、依頼受ける目安になります。依頼とランクに差があっても受けれないと言うことはありませんが、上級ランクになると特典があります」


  特典と聞いて僕は思わず口が開く。


「それは綺麗な受付のお姉さんとお食事に行けるとかですか?」

「なんでアンタはこんな時だけ流暢に話せるのよ!」


 カヨは僕の頬をつねって引っ張った。


「私分かったの、こうやってつねればアンタ避けれないでしょう?」

「はひ」

「次、余計な事を喋ったら引き千切るわよ!」

「はひ」


  カヨは僕をつねりながら、受付の女性に向き直って話を続けた。

 女性は苦笑いしていた。


「ええっと特典というのは?」

「ギルドの資料を閲覧出来たり、特殊な依頼を受けたりする事が出来ます。ギルドの施設も無料になりますね」

「へぇ」

「上級ランクを目指す方は多いですね。 王都の方ではモテモテらしいですよ?」


 僕は耳寄り情報を入手した。




 …………





  次に旅に必要な装備を買うため、工房に行った。

  見た事もない剣や鎧、道具がずらりと並ぶ。

  ちょうど客は誰もおらず、ガタイのいい店主が話しかけてきた。


「いらっしゃい。ビギナーか?」

「はい。 遠い国から……来ました」

「そいつは遠路はるばるようこそ! どういうもんが欲しいんだ?」

「ギルド活動に必要な……武器とか防具……とか欲しいです」

「そうか、ちょっとギルドカード見せてみな」


  首に下げているギルドカードを店主に見せた。光に当たると昨日登録した情報が浮かび上がってくる。無駄にハイテクだ。


「ジン……冒険者か、なら防具は軽装でいいな」

「なぜですか?」

「冒険者は移動が多いからな。重い装備は不向きだ。逆に討伐者は魔物とガチンコするから重装備になる。迷宮探索者はその中間ってとこだな」

「なるほど。お金はあまり……ありません」

「安心しな、その貧相なナリを見れば分かってるって」


  店主はガヤガヤと防具を集めだした。

  硬い布のベスト、ズボン、グローブ、編み上げのブーツをカウンターに並べた。


「こいつは軽くて柔らかいが、中に魔物の硬い毛が縫いこんである。その辺の爪や牙なんかは通らねぇ代物だ」


  ベストとズボンは青い刺繍がしてあり、見た目割とおしゃれだった。


「いいですね」

「サイズ合わせてやるから試着しな」


  僕は言われるまま更衣室に入り、防具を着てみた。

  流石に普段着よりは重いが、剣道の防具よりも軽くて動きやすい。


「ぴったりだな。 じゃあサイズ合わせがない分、値引き入れといてやるよ」


  そう言って彼は次にカブトを取り出した。無骨な丸い、ヘルメットようなカブトだった。

  一言で言えばカッコ悪いし視界が悪い。


「うーん……」


 難色を示して唸る。


「頭は大事だからな。妥協は良くねぇ」

「視界が悪いのは……ちょっと……」

「ふーむ、そうか、上級者向けだがこういうのもある」


 店主はペンダントを取り出した。


「これは頭部を透明な殻で守る魔道具だ。そのカブトより弱いが、首や目もある程度は守れる優れものだ。ちょっと高いがな」


  渡された小さなペンダントを下げてみた。すると頭部をうっすらと透明な何かが覆った。頭を指で軽く叩けば、コンコンと音がする。

 説明の通り、透明な殻があるようだ。ゆっくり優しく触ると反応しないが、ある程度の力があると殻に当たる。


「これは……凄い」


 ゴッ!


 突然、後頭部に衝撃が走る。振り返るとカヨがいた。

 彼女は興味深々で、僕の頭に強めのチョップをしていた。

 ホントこの女は……


「良いわねこれ、私も欲しいわ」


 毎度、と言って店主は話を続ける。


「じゃああとは武器だな。剣士見習いって事はこの辺が扱いやすいぞ」


  店主の指を指した辺りには短めの剣が並んでいた。

  カヨに相談しながら剣を手にとって長さを確かめる。



「出来れば竹刀と同じくらいのがいいんだけど……」

「長さも持ち手も短いわね、片手剣ってことかしら?」

「あっちに両手剣があるけどスッゴい長いし重そうだ」

「ちょうどいいサイズが無いわね」


  決めかねてブツブツ言ってると店主が話しかけて来た。


「好みがあるのか? オーダーも出来るぞ」

「じゃあオーダーでお願いしたいです」


  僕は竹刀と同じくらいの剣をカウンターに置いた。

  その剣は長い部類の両刃の片手剣で、両手で持つには持ち手が窮屈だった。


「この剣の持ち手を……このくらい伸ばして……刃を片方削って軽くして欲しいです」

「両手で使うのか?」

「はい、そうです」

「じゃあ盾はどうすんだ?」

「盾?」


  剣道には盾が無かった。昔は大きいツバを付けて盾代わりにした剣豪もいたり、大鎧には盾が付いていたが現代の素肌剣術には残っていない。


 僕は当然、使い方なんて知らない。


「盾は……使いません」

「まあ上手けりゃ全部剣で受ける事も出来るが、ガントレットくらいは持っとけ」


  店主は金属にスリットが入った防具を出した。ガントレット、日本語に直せば手甲だ。

 前腕を覆う防具で、それなりの攻撃を受け止めれそうだった。

  僕は剣を振るのに邪魔にならないか具合を確かめる。


「剣の方は簡単なオーダーだからすぐ出来る。夕方に取りに来い」

「分かりました。ありがとうございます」

「さて次は嬢ちゃん方だが……ギルドカードを見せてくれ」


  カヨは店主にギルドカードを取り出し、情報を見せた。


「冒険者で……魔法少女?……お前らの国のニッポンは凄い魔法使いを魔法少女っていうのか?」

「そうです」


  シレッと答えたカヨ。僕は内心「そうです、じゃねぇよ」とツッコミを入れていた。


「まあ、魔法使いならあの辺りの法衣がオススメだ」

「鎧の方が良くないですか?」

「魔法使いは前に出ない代わりに飛び道具で狙われるからな。動きやすくて矢や魔法に耐性がある法衣がいい」

「なるほど」


  カヨはそう言いながら、かけてある法衣を見て回った。それらの法衣はダボっとしたデザインの物でどれもロングの緩いズボンだった。


  彼女が選んでる間、僕は店主に近づき耳打ちした。


「もっと露出のあるミニスカートみたいな法衣ありませんか?」

「ははーん……なるほどな。嬢ちゃんはベッピンさんだからな……よし俺に任せとけ」

「お願いします!」


 この人は話の分かる店主だ。素晴らしい。常連になろう。


 店主は店の奥に行き、高そうな木箱を取り出して来た。


「……ちょっと高いが、もし持ち合わせが足りなくても、ツケにしといてやる」

「ありがとうございます!」


  お互い、何かが通じ合った。そんな気がした。


「嬢ちゃん、こういうのもあるぞ」


  その中には薄ピンクの長いワンピースが入っていた。シルクのように滑らかかつ艶やかな生地を使っている。

  特徴的なのは太ももの上まで入っている二本のスリットと、真ん中で菱形に空いている胸元。

  とっても大人の服だった。


 カヨは手にとってみて苦笑いする。


「その……これは……ちょっと」

「まあまあ、こいつは一種の魔道具みたいなもんで、飛び道具に対する耐性もピカイチな上、耐寒、耐熱、耐汚、耐臭まで付加してある。旅にはピッタリだ」

「へぇ……でもそんなに機能があるなら高いんですよね?」

「嬢ちゃんは綺麗だからな、サービスしといてやるよ。ま、一回試着してみな?」


  カヨは店主に箱ごと押し付けられて試着室に案内された。

 

「箱の中に下着もあるだろ、それも簡単な魔道具でサイズを自動で調整してくれるぞ」


 ゴム紐は無いのにそんなのはあるのか……

 僕は店主に呆れながら聞いた。


「サイズ調整出来る魔道具なんてあるんですね」

「この辺は帝国の技術だな。前までは布に埋め込む事は出来なかった」

「そうなんですか……」


 カシャ


 試着室のカーテンが開いた。


「どうかな? 何というかコスプレみたい。 変じゃない?」


 薄い生地ということでスラッとしたボディーラインが浮き彫りになり、スリットから大胆に脚が見える。

 そして何故か菱形に穴が空いている胸元。

 うん、一言で言えば最高だった。


「凄いオシャレだよ? 昨日オシャレな服が欲しいで言ってたじゃん」

「いやでも、これ肌見せすぎじゃない?」

「肌見えても耐寒の魔道具だから前みたいに森で寒い思いしないんじゃない。それにしなよ」

「うー……分かったわよ。コレにするわ」


 彼女はカーテンを締めてまた着替えた。


「嬢ちゃん何だって?」

「コレに決めたみたいです」

「ジン、ちなみにいくら持ってる?」

「二人で10万ルーブ……くらいです」

「そうか……あの法衣だけで20万ルーブするが、いつか払えるか?」


 店主は僕の肩に手を置いて見つめてきた。

 ここまでくれば迷う理由なんてない。


「払います! 払わせてください!」

「よく言った。 それでこそ男だ!」


  カヨは元の服装に着替え終わり、法衣の入った箱をカウンターに置いた。


「じゃあ法衣はコレにします」

「そうか、じゃあ後は杖だな」

「……杖って必要なんですか?」

「まあ無くても魔法は使えるが、あったほうがいいぞ」


 店主は近くにあった杖を手に取る。


「こいつは強魔の杖。魔法の威力をあげる杖だ。一番スタンダードな奴だな」


  僕はカヨの後ろで店主に向けて全力で首を横に振った。

 今のところ、彼女の魔法は明らかにオーバーキルだ。

 更に威力を上げてもロクな事にならないだろう。これはダメな選択肢だ。


 店主は何か察したのか、別の杖を手にとった。


「次にコレは速魔の杖。魔力の集中を促進させて早く魔法が撃てる杖だ」


  またも首を横に振った。

  これ以上の速度で躊躇なく魔法を撃たれると僕が避けれなくなる可能性がある。


  それを見た店主は別の杖を手にとった。


「あと……これは制魔の杖。消費魔気量を抑える杖だが、その分威力も絞られる。制御の訓練にも使われる杖だ」


 僕は首を縦に振った。


「うーん、どれがいいのかしら?」


 どう考えても最後の一択だろ!と心の中で叫んだ。


「やっぱり威力をあげるべきかしら」

「いやいや、巻き込まれて僕まだ死にたくないし」

「そう、じゃあ早く魔法が撃てれば色々と応用が……」

「まずは応用より基本大事にしてこ?」

「最後の杖はちょっと地味じゃないかしら?」

「いやいや、一番オシャレだったよ。あの法衣にも一番合ってた」

「そう……オシャレ……じゃあ最後の制魔の杖にするわ」


 よし、これで間違いなく僕の死亡率は下がった。


 あとカヨが装備で迷ってたらオシャレって言って押せば通りそうだ。



 …………


 

 買い物が終わり、店主が伝票を書いて計算をしている。


「二人合計で4万ルーブだ。剣は夕方までに仕上げとくから取りに来い」

「よろしくお願いします」


 店を出るとき、店主に話しかけられた。


「残り20万ルーブ、頑張れよ」


 僕は無言で頷き、店主と握手を交わしていた。


 街に来て二日目で借金生活である。

 

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