第36話 寝る前の軽い書き物

 通信大学の授業の物理が死んでる。教授(学長)いわく「皆さん高校で習った通り」……私が高校生だったの、二十三年前ですよ。覚えてるわけないじゃないですか、デルタとか傾きとかオメガマンとか云々。頭痛え。アインシュタインが特許庁の仕事サボって趣味活動の発明やってた事は知ってても、ガリレオの発見なんか知ったこっちゃねえ。

 試験は明日からだ。


 そうだ。このコーナーは、無名の物書きがボヤいたりするだけのやつなんだから、何か小説の事とかでボヤかないと。と言っても、書きかけの連載が溜まってるんだけど放置してるとか、情けない現状しか無いんだよなあ、特に。書く事なんか。


 そういえば前回、批判的な感想はいらん、というような事を書いたのだっけ。せっかくだし、その理由を説明しようと思います。そういう不穏な言葉を言いっぱなしにしておくと、あんまり良くない予感しかしないので。


 まず、批判的でない感想が来た時の、作者の反応について考えてみましょう。

・喜ぶ

・元気になる

・もっと書こうと思う

・褒めてくれた読者を菩薩のように思う

・生きていて良かったと思う

・自殺を思いとどまる

・食欲が出てくる

・興奮して鼻血が出る

・友達に自慢する


 対して批判……これ、どういう定義にしようかな。誹謗中傷(悪意しかないイジリ)は含まない事にしましょう。

・指摘された箇所をよく吟味し、明日の創作活動へと生かす

・どこをどう直したら良いのか明白になった事で、私の物足らない平凡な文章が良くなる、と喜ぶ

・わざわざ貴重な時間や労力を用いてくれた、親切な読者に感謝する

・がっかりする

・食欲が失せる

・言われた事が色々刺さり過ぎて、頭痛がしてくる

・おっしゃる通りなどと表面上は大人しく聞き入れているが、内心穏やかではいられない

・気分転換に酒を飲む

・感想返信でキレる

・むしゃくしゃして、やけ食いする

・他の物書きに愚痴を言う

・ショックで感想欄を閉じる

・恥ずかしくて作品ごと感想を消す

・すっかり自信を無くして筆を折る


 ざっとこんなもんか。これ、まあ私が考えた事とか、見た事とかごた混ぜになった、大雑把な、作者の反応です。他にも色んな、作者の反応があるんだとは思うんですが。


 で、もう賢い読者も賢くない読者もお分かりになると思うんですが、作者に批判的な感想書いても、あんまり得にならない感じしませんか。精神衛生上。これが、私が「批判的な感想はいらない」と思う理由なのです。そりゃあ、批評や批判を欲しがっているドМ作者にはバンバンその文章の、弱い所を指摘して差し上げたらいいと思うんですがね。文章の、柔らかくて繊細で敏感な部分をえぐるように、しつこく何度も何度も一晩中、悲鳴を上げても止めないで。


 え、これだけ? そう、これだけなんです。話はこれで、修了ー。


 ……いやいや。いくら何でもこれじゃああんまりだ、とか聞こえてきたような気がしなくも無いので、オマケにもう一つ何か語るかなあ。


 表現の自由、に関してはですね。これはまた、別の話ですわいな。何でかと言うと、何だろな。話がややこしくなるからです。まずは、人が嫌がるであろう行為は、ちょっとやめたってな、という話でした。

 平凡すぎるわー。しゃあない、寝る前やし。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る