第20話 反乱は静かに起こすものだ
目立つと鎮圧される。そもそも何に対して反乱するのか。そしてそれはなぜ「反乱」なのか。単なる変化ではなかろうか。なおかつその動機は「ただ何となく」でも構わないのだ。別に大義などいらない。大義とは悪の隠れ蓑だ。あるいは臆病者のコート。そんなものがなければ自己主張できないなら黙って死んだ方がいい。
満たされている人間は反乱を恐れる。そいつに向かっていつか借りを返したらいい。例えば今君に偉そうに「創作とは」などと言うやつの言葉なんかにいちいち一喜一憂するのは馬鹿らしい。好きなものを好きなように書けばいい。売れるとか続くとか関係ない。今そうやって創作のコツなんかを言ってきてる人間が「プロ」だとしてもだ。そもそも本当に忙しい人は他人に構う暇が無い。なおかつ飯の種をその辺にバラまかない。同業者を警戒するはずだ。仲良く楽しく創作論、アホじゃないのか。ネタをパクられたらどうするんだ。何でもそうだけど、先に世に出した方が「元祖」になる。研究者がその研究成果を他の組織の同業者に教えるのか。カルビーがポテチの味付けの詳細をホームページに公開するのか。普通に考えたらおかしいのだ、小説の書き方を教える、なんてのは。そういうのはクリエイターであることを辞めて教師になった「元作家」がやることなのだ。
さあ、新規の諸君。自由にやったらいい。思いつくままに。その行動がやがて、一つの潮流を生むのだ。それこそが、静かな反乱。
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