第13話 楽しい事ばかりではない創作
今連載している「おっさんもの」ですが、書けば書くほど疲れます。
主人公「山田」にはモデルがいるのですが、彼が今どうしているのか、私は知りません。店の金を使い込んだ挙句クビになったんだけど、損害請求されないで放免された辺りまでは知っているのですが。ちなみに、私はドラクエ6・7をプレイしていて分かんないことがあると、すぐそのおっさん……山田としますか、山田さんに尋ねていました。当時は攻略サイトを見るような環境が、家に無かったので。しかも、山田さんからドラクエ6・7を借りっぱなしなのです。重度のゲーマーだった山田さんは、新作が出ると1~3日程でクリアしては売って、また新しいゲームを買う、っていう事をしていたので、古いゲームはもういらない、って感じでした。それにしたって、くれたわけでは無いのだから返したいんだけど、いきなり店を辞めたので返しようが無かった。山田さんの家は山の方にあるのですが、その地域は同じ苗字だらけで、山田さんを見つける事は大変です。どうしたものかと思ううちに、借りパク状態です。
ところで、何で山田さんの話を書いていると疲れるのか。たぶん、彼が「疑似世間」に揉まれて苦しむ様子を延々と書くからしんどいのでしょう。出来れば、山田さんがいきなりイケメンになってモテる話か、イケメンじゃなくてもモテる話にした方が、作者的には楽なはずです。だけどそれは出来ない相談というものです。
なぜなら、リンゴはバナナになるでしょうか。ダメなおっさんが急に、デキるおっさんになるだろうか。もしもダメなおっさんがデキるおっさんになるのだとしたら、過程がないといかん。その過程を書くために今、おっさんが客観的な人の目(世間)に晒されているのです。なおかつダメ出しも食らう。それでも、山田は最後まで山田のままかもしれない。
おっさんの話は、書きたい話を書く前の軽い運動的に書き始めたのですが。
ちょっと事情があって10万文字書くことになったので、まだ続けないといかんのです。私はだけど正直、賞への応募なんか放り出してさっさと山田を幸せな世界に昇天させて話を終わらせたい。今、どうしたものかと考えているのです。
だけど、途中で放り出す事が癖になったら嫌なんだよなあ……。
書き始めの頃の苦しさが、おっさんによってぶり返して困惑状態です。
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