第10話 他人と比べる事の無意味さよ・・・
セピア色の生地に一点、うっかり脱色された部分。そんな月夜だ。
とある狂気の無名作家が何となく姿を消してしまい、寂しい。
色んな作家が、色んな事を言ってる。
正しい事とか美しい事とか許せない事とか・・・そういうのはお腹いっぱいだから、もっとしょうもない矮小な厭らしい漂う悪臭が文章から漏れだすような奇怪な意味不明の場合によっては誰かを傷つけるかもしれない・・・優しい話が読みたいんだ。
では、自分で書いたらいいのではないかと思うのだけど、それが簡単に出来たらきっと、こういう・・・物語でも無いボヤキなど打っていない。
だから何だという話なんだけど。
子供の頃、アリの楽園を作って・・・巣の入り口に大きな食べかけの飴を置くだけなのだけど。その甘味に群がって夢中になっている民衆に向かってバケツ一杯の水を流し込む「最後の審判」ごっこ。アリの目からみたらそれは、残虐な神の気まぐれのようなんだろう。地球上で起きている事は、そんな風なんだろう。きっと。
人間は何で物語なんか求めるのか。
悪夢の続きを、書き換えるために・・・夜明け前、布団の中でハッピーエンドを一生懸命考えるのに似ている。そして、二度寝の後にその物語の後味だけが残る。
無意味なようで、きっと必要なんだろう。
現実が悪夢のような時は、夢も見ないで眠る。
眠れない事もあるんだし・・・例えば次の日までに10万円用意して銀行口座に振り込んでおかないといけない日の夜なんかは眠れない。そういう時に、本を開くだろうか。いや、誰かと話すだろう。もしくは誰とも話さないで行動するしかないのだ。
実家の玄関に這いつくばって、泣いて頼んだりとか・・・「金をくれ」って。
会話するように、文章に向かう時には涙が出るもんだ。
「消えちゃった」作者が残した言葉とか絵とか・・・思い出したように手に取って読んでみたら案の定。何だろなあ・・・確かに、心に残ったよ。出来れば、新作とか読みたかったんだけれども。
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