第9話 魍魎の匣(はこ)を作ってみたんだけど・・・

京極夏彦著「魍魎の匣」。以前、仲間の物書きHに勧められて読んでみた。

というか、「仲間」などと言うもののHは先輩だ。世間的に表現するなら「先輩作家」と表現した方が正しいのだろうが・・・私は、赤ん坊も老人も同じ「生命体」だと思っているので・・・なおかつこの文章はある意味、私の世界なので・・・「仲間」と表現する。


さて、作ってみたと言っても、アラバスタという大理石でできた小物入れの中に、イラストの「顔のみ」を入れただけという。まあ、冗談なのです。


「魍魎の匣」というのは、生命維持装置的な機械で生かされたヒト(生首)を箱の中に入れて持ち歩く、という・・・ちょっと気味悪いお話の中の・・・何だろなあ。材料は人間だという設定だから、概念では無いし。ちょっと私の中で、アレをまだ消化できていないのかもしれない。実際に作るとしたら、色々と問題があると思うし。概念で良い気がする。


聞いた話によれば・・・時折忘れた頃に、「永久機関」の発明が申請されるようだ。だけど、どの発明も拒絶されているという。つまり、永久機関はこの世には存在しない。

だからきっと、生命維持装置が無いと「死んでしまう」魍魎の匣の中身の人も、それを作った医師や科学者が考えるような「不死」の発明では無いんだと思う。

まあ、作品内の事だし、だいいちホラーとして語られているんだから、そういうのは曖昧でいいんだとは思いますが。


どんなに気味の悪い話でも、色々と考えさせられるし、面白いもんだなあと思います。まあ、私が無知だから「面白い」と感じるだけなのかもしれないけれど・・・




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