第6話 背に刀傷のある剣士
飛び交う矢を、刀で薙ぎ払う剣士・・・まあ、とある無名作家の炎上現場(戦場)での出来事ですな。背の傷は、推して知るべし。
小説を発表する場が「楽しい交流の場」になるのか、はたまた「戦場」になるのかは、その作家が芸術家か剣士か、その資質に依るものだと思う。
そうなりたくて、なるのでは無いという所が・・・重要だ。
その無名作家は、死ぬために戦場にいる。
だけど、剣を振る度に生きるのだ。この矛盾。
「そこをどけ、どかねば斬る」
そんなセリフが思い浮かぶ。なぜそんなにも戦うのか、その理由を問うてみた。
「死の他に、望む物が無い」
そんな答えが返ってきた。一体、どんな生き方をしたらそうなるのか。
傍から見れば、気楽に見えるのだが。心の中に、何を飼っているのか・・・
色彩はどこまでも暗い。何を以ってしても塗り替えられそうにない異形。
似た姿を探して回るが・・・どいつもこいつも、奇妙で愛すべき仲間の小説家志望である。その姿が奇妙であればあるほど面白い。
「もっと変な事やんねえかなあ」
そんな風に思いながら。ひらめきは煙の中に宿る。その苦みを、思い切り肺に送り込んで、吹いてみるんだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます