第2話  デート?

翌日の日曜日、僕は約束よりも前に駅前に行った。


「冬樹くん、お待たせ。いきなり呼んで」

「それはかまわないが、なぜ僕を・・・」

「男女ペアなの。君しかいなくて」

身代りか、僕は・・・


「そんな事より・・・」

「何?その格好は・・・」

「いきなり呼んどいて、それはないでしょ」

美雪さんは微笑む。


「いいわ。私がコーディネートしてあげる」

「お金ない」

「私が奢ってあげる。せめてものお詫び」

「大丈夫なの?」

「うん。アパレル関係の仕事をするのが、夢だから・・・」

初めて知った。


まあ、教えてくれるような、仲ではないが・・・


「しかし・・・」

「どうしたの?私じゃいや?」

「そうじゃなくて、誰かにみられたら・・・」

「平気だよ。私は・・・」

僕はまずい。


美雪さんは腕をからませてきた。

「何を・・・」

「いや?」

「そうじゃなくて、僕たちは・・・」

「恋人つなぎがよかった?ならそういいなさいよ」

いえ、余計にまずいです。


「で、どこでコーディネートしてくれるの?ユニクロ?」

「まさか。もっと高級店だよ」

そして、連れてこられたお店は・・・


かなり高級な、アパレルショップ。


「さあ、行こう」

美雪さんに、店の中に引きずり込まれる。

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