殺しの掟


おれは

お前を

ぶん殴った

腕時計を見た

お前はぶん殴られていた

はは

いや笑うこともないな

おれは神妙な顔つきで再びお前をぶん殴ることにした

お前は吹っ飛ばされた

おれはなんだか腕時計が見たかった

だがさっき見たばかりなので我慢することにした

まだ何時何分なのか覚えていたのだ

それなのに腕時計を確認するだなんて馬鹿げていると客観的に思ったからだ

お前はそろそろ死ぬ気がした

だがなかなか死んではくれなかった

いいところまではいくのだ

だがそこから先へと進まないのだった

おれはお前を撃ち抜くことにした

最初からそうすれば良かったのだ

お前の頭を弾丸が貫通するまでどれぐらいかかるだろうか?

おれは手元にあった少年ジャンプを手に取って眺めてみた

知っている漫画がほとんど無かった


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