バニー
おれは兎だった
しかもただの兎じゃなかった
虹兎だった
跳んだり跳ねたり株主総会にも参加した
「それって兎なの?」
まあね
少年ジャンプを枕がわりに居眠りした
兎はよくジャンプする
それは自分も例外ではない
なんつーか
衝動
そういったやつに支配されてあの空へと向かってジャンプしたくなるのだ
着地の際に足首を強打した
病院に行かなくてはならなかった
「骨が折れてますねえ」
医者は他人事のよう言った
兎にとって骨折は死を意味する
おれはお金が無いので身体で払おうとした
受付の女はおれごとポケットに突っ込み帰宅した
「ポケットから何かはみ出ているぞ」
夫からの指摘を受けた
「………ええ、これは兎ちゃんよ」
夫は妻がバニーちゃん変身セットを買って来たと思い込み(今夜は激しくなるぞ)と武者震いした
まさか自分が性生活の要になるとは夢にも思っていなかった
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます