何かが


何かが違うような気がした

それは具体的に何なのか

それについてはよくわからなかったが

ただこれは何かがおかしいと直感が伝えていた

不快感が手触りを伴って目の前に横たわっていた

正体がわからなかった

あるいは視界に映る全てなのだろうか

みんなはどうなのだろう

何かがおかしいと気付いて

いつの間にかそれに取り込まれてしまうのだろうか

輪郭がはっきりとした時にはもう手遅れで

それでも明日の朝はやって来て

やがて思考は奪い取られてしまうのだろうか

少年や少女はいつから大人になるのだろう

その線を越えた覚えもないのに

いつの間にかわたしたちは向こう側に辿り着いている


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